「よかった。俺はもうすぐ学校があるんです」


その言葉に私はなんとなく嫌な予感がしてきた。

そんな私を察したのか、代弁するかのように倉田が話し出す。



「要は、代わりに学校に行けって話だろ?」

「はい。初日から不登校なんて嫌ですから」

「えええぇぇぇぇーーーー……」


「決定だな。それが嫌なら早くきっかけを思い出せよ。そうすりゃ元の体に戻れるかもしんないな」


強引に倉田が話をまとめてしまう。




11月9日、この日から私、吉井橙子(女)は14歳の中学2年生(男)として生活することになった。