「すみません、弟の嫁が産気づいたと試合前に連絡が入りまして病院に向かいました」
観客から拍手がおこる
「えー、莉乃が……」
「それでいないのか」
「試合は観たいけど予定日近いから今日はやめとくって莉乃言ってたもんね」
キャプテンの宏斗が頭を下げる
「それは記念すべき日に重ね重ねおめでとうございます、それにしては冷静な試合運びだったようにみえましたが」
「いえいえテンションが上がってまして動くのを止めないのでおさえるのに苦労しました(笑)」
会場からはおめでとうの声がかかる
「ありがとうございます、皆様の応援のおかげです」
会場からは大きな拍手が沸き起こった
「これからもドリームズの応援よろしくお願いします」
観客に両手を挙げて手をふる
和翔はタクシーで病院に駆けつけた
莉乃の個室のドアを開ける
「莉乃」
「びっくりした~」
「悪い」
「和兄テレビ見てたらインタビューいないからびっくりしたよ(笑)」
「それは当然だろ、理人はもう赤ちゃん見たのか?」
「見たよ」
「お、お、俺はいつ見れるんだ?」
「(笑)落ち着いてもう少ししたら部屋にくるから、シャワーでもして、じゃないと汗ベトベトで抱けないよ」
「わかった」
和翔は部屋についてあるシャワーで汗を流す
「ふう~さっぱりした、あっ男の子だったか?」
「うん」
「そっかー、やっぱり超音波はすごいな小さくてもついてたもんな」
「でも時々位置によって間違えることもあるからちゃんとお腹からでてこないとね、名前は考えてくれたの?」
「うん、和馬(かずま)、俺の漢字のどっち取るか迷ったんだけどな、今時親の名前をもらってっていうのは流行りじゃないかもしんないけどさ、俺考え古いかな」
「いいと思うよ(笑)和くんが二人になっちゃうけど」
「それは考えてなかったな」
「パパでいいじゃん、和兄は(笑)」
赤ちゃんが病室に運ばれてきた
莉乃が抱っこして母乳をあげる
「しばらく和くんは我慢してくださいね」
「仕方ないな」
「和兄はねえねのおっぱいが好きなんだね(笑)」
「あっ、バカ、理人言うなよ、お前も好きだろ?」
「僕も二十歳だけどね、和兄みたいにおっぱい大好きではないよ(笑)和馬に譲ってあげなよ」
「こんなに近くにいいおっぱいあるのに」
「ねえねの裸なんか昔から見てるし家族だからね(笑)地元のスターだから秘密にしておくよ」
「頼む」
和翔の携帯が鳴る
「岡島のグループだ、みんながおめでとうだって」
「今日来てくれてるんだったね」
「ほってきちまった」
「大丈夫インタビューで説明してたから」
「私バッグに携帯入れたまんまだ、後でりーくん写真撮って」
「いいよ」
「母さんらは色々落ち着いたら来るって、あれ莉乃の両親は?」
「おばあちゃんとおじいちゃんを迎えにいった」
莉乃はゲップをさせてから和馬を和翔に渡す
「首もってね」
「お、おう、理人撮ってくれ」
「うん、じゃあ撮るよ」
カシャッ
初めての三人での記念写真になった
「わっ、あくびした、可愛いな~」
理人は和翔と和馬の写真をどんどん撮っていく
「これ、雑誌に売ろうかな(笑)和兄のでれでれ写真」
「やめてくれー」
夜になって和翔と家族と莉乃の家族が次々にやってきた
みんな帰った後二人で過ごす
和翔も泊まれるような特別室に莉乃は入っていた
「和馬は一緒じゃないのか?」
「明日からは一緒だよ、今日はとりあえず寝させてくれるらしい」



