和翔は智津に背を向けて歩いていく
智津は泣いていた
「はあ、何だよ、内谷もいたのかよ、やべぇ莉乃怒ってるだろうな、やらかした……」
和翔は部屋で横になり夜までにどうやって謝るか頭の中で必死で考えていた
夜、莉乃達がやってきた
「りーくん連れてこなかったの?」
「うん、友達とこに泊まりに行ったんだ」
「お邪魔します、あの和くんと話したいので先に乾杯しといてください」
「わかったわ」
莉乃は和翔の部屋に入っていく
「寝てるし……」
もう~
莉乃は和翔のほっぺたをつねった
「和くん起きて!」
「いてて……」
和翔は目を開けた
「痛てぇな、母さんもっと優し……莉乃」
「お母さんじゃないよ」
莉乃は丸い顔の頬をぷくりと膨らまし和翔のベッドの上に上がり和翔をまたいでペチペチと叩いていく
「痛い」
「理由も解らずに口きかないってどういうことよ、ちゃんと言ってよ、ひどいよ和くん」
「ちょ、ちょっと落ち着け」
「落ち着ける訳ないでしょ、無視するな」
「話す、話すから」
和翔は叩かれていた両手を持つ
「もう、なんで……」
莉乃は涙が出てきた
和翔はそのまま莉乃を抱き締めた
「和く……」
「ごめん、実は今日わかったんだ、莉乃に謝ろうと思って……どう謝ろうと考えてたら寝てた」
「ぐすっ、意味わかんない、考えてて寝るとか……」
和翔は携帯の写真を見せる
「私と幸平くん」
「うん」
「これで拗ねてたの?」
「拗ねるというか……」
「智津からじゃん」
「だから電話したじゃん」
「りーくんにゲーム付き合わされて遅かったから部活休むってメールしたの」
「帰りに家に寄った」
「熱でて病院」
「俺がインフルの時うつらなくて幸平からこの時うつったと思って」
「幸平くんは多分私がうつした」
二人のとぎれとぎれの会話が続く
「穂乃とチョコ買いにいったら軟派されて、たまたま公園で幸平くんがランニングしてて助けてもらったの、その時走ってこけて捻挫したから送ってもらった、あの写真はその時ので隣には穂乃もいた」
「それを今日駅で内谷から聞いて、そこに智津もいて、事実を知ったというか」
「智津のメール消して、写真も」
「あっ、うんわかった」
携帯を操作する
「話さないと誤解も解けないでしょ」
「ごめん……あの莉乃」
「何?」
「重い……」
「バカ」
「腹の上じゃなくもう少し下に移動して、起きれない」



