「和くんはモテるもんね、体育祭の時も声援すごかったし、私は普通とか言われてたんだよね」

「莉乃は可愛いし優しいし友達思いだしよく気が利くし……莉乃のこと好きだよ」

「告白とかされてる?」

和翔は頷いた

「ちゃんと彼女いるからって断ってるよ」

「はぁ、まあ彼女いるってわかってるから誰?ってことになって私を見ると普通って言われるのか、仕方ないか私も好きになっちゃったもんね、中学の時は何も思わなかったのに……」

「莉乃は俺と付き合う前は好きな奴とかいた?」

「いないよ」

「仲のいい奴とかは?」

「普通にクラスの子とかは話してたよ」

「誰?……いやいい聞かない嫉妬しそう」

和翔は莉乃の肩を抱く

「莉乃、今年もよろしく」

ゴーンと除夜の鐘がなった

「私は和くんの側にいていいの?バスケの邪魔になってない?」

「莉乃のこと邪魔なんて思ったことないよ」

「嘘、だって男子だけで練習してたじゃない」

「あれはびっくりさせたかったんだよ、だから篤志も言ってなかっただろ?」

「……そうだけど」

「さて、帰るか」

和翔は莉乃の手を繋いで莉乃を家まで送った

「ただいま」

「あけましておめでとう莉乃」

「おめでとう」

「ねえね、帰った?」

「りーくんまだ起きてたの?」

「うん、和兄は帰ったの?寄るかと思ったのに」

「うんお兄さんも帰ってきてるしね」

「初詣、人多かった?」

「うん……咲季と智津に会った」

「そう久しぶりね」

「あたし寝るねおやすみ」

莉乃は部屋に上がっていった



智津とも付き合ってたのか~
知らなかったな、穂乃が一年で最初に二ヶ月でしょ、智津が三年、他にもいるよね、和くんがモテるのは知ってたけどクラスも同じになったことなかったし今でもみんなの中心にいる

私釣り合ってないよね……地味だし
今まで何人と付き合って来たんだろう
新年早々何でこんなに考えてしまうの?

寝よう……




4日午後からの部活に出かけようと支度をしているとメールが入ってきた

‘悪い今日一緒に行けないし帰りも無理’

‘部活は来るの?’

‘行く’

‘わかった’

莉乃は駅についた

「あれ、和翔は?」

「穂乃、あけましておめでとう、今日は一緒に行けないし帰りも無理なんだってまだ理由はわかんないけど」

「そう、帰りは私も俊くんと会うからいないけど」

「いいよ、順調そうだね(笑)」

「でも莉乃みたいに毎日会えないよ、卒業したらもっと会えないかも」

「そうだよね、でも穂乃はそれでもいいんでしょ?」