「地区大会は最初からみんな飛ばしてたのに」

「まあ向こうも新メンバーだからな、練習試合もしたことなかったし、先輩には悪いけど俺らの速さについていけないから」

「チーム内にライバルがいるからみんなよく頑張ったね」

「父さんの言う通りそれが一番大きいな」




男子はウィンターカップに出場するためバスで学校を出発する
女子は見送りに来ていた

「あーあ、行っちゃった、初めてのクリスマス過ごせなかったな」

「でもいいことだから仕方ないよ」

「まあね」

「穂乃はクリスマスどうするの?」

「最後の演奏会だから観に行くよ、あと28日に初めて外で会う、プレゼント用意するよ」

「期末も今回良かったみたいじゃん」

「うん、夏のこと話したらおバカすぎるのは嫌いって言われたから頑張った」

「なかなかはっきり言う人だね(笑)」

「そんな言葉じゃなかったけど赤点は駄目って、賢くなくてもいいから平均くらいは少し努力すればとれるだろって言われたから暗記頑張った」

穂乃に笑顔が出始めて変わりはじめてきた

莉乃は嬉しくなった





12月28日、穂乃は駅で待っていた

「内谷?どうしたんだ」

「和翔、帰ったの?」

「うん、さっきバスで戻ったよ」

「莉乃は学校までいかなかったの?」

「うん年末近いし渋滞だったら時間読めないから、誰か待ってるのか?」

「先輩を待ってる」

「ああ、例の?」

「あっ、同じ電車だったんだ、後ろ」

俊之が歩いてきた

「こんにちは」

「こんにちは、この声は莉乃ちゃんの彼氏さんだね」

「はい、よく声だけでわかりますね、じゃあ俺は失礼します」

和翔は帰っていった

穂乃と俊之は次の電車に乗って街に出る

「どこか行きたいところある?」

「いえ、特には」

「じゃあ映画でも見てから食事に行こうか」

「はい」


映画館に着く

「穂乃ちゃんのみたい映画選んでいいよ?」

「いいんですか?」

「うん、今日は穂乃ちゃんのこと知りたいからね、どういうのが好きとか……相手のこともちゃんと知らなきゃ」

「じゃあ、これがいいです」

「僕もみたいと思ってた(笑)趣味が合うのかな?」


二人は映画を見終わり食事へ行くことに

「嫌いなものとかは?」

「言ってもいいんですか?」

「いいよ」

「お魚が苦手です」

「お寿司とかはじゃあ食べれないの?」

「先輩が好きならいいですよ、色んなメニューあるんで……お魚は苦手ですけどエビとか貝は食べれます」

「そっか、じゃあパスタは?」

「好きです」

「じゃあ行こう」