俊之はベンチから立つ
「駅まで送るよ」
「でも……」
「20分が30分になるくらいは構わないよ(笑)」
「はい」
二人は駅に向かって歩き出す
「最近穂乃ちゃんは笑ってる?」
「あんまり……」
「今日も僕と会ってからも笑わないよね、穂乃ちゃんのこと色々知りたいなー」
「えっ、体重は教えませんよ(笑)」
「そっか、残念、抱っこすればわかるかな?」
穂乃は照れて下を向く
「可愛いなー」
頭をポンポンしてくれ俊之は電車の時間までいてくれ見送ってくれた
穂乃は家に戻ると莉乃にメールを送った
‘あのね先輩と仮に付き合うことになった、なんか穂乃のいけないとこ注意してくれるってー’
‘よかったね、ちゃんとお礼を言うのを忘れないようにね’
(お礼かー)
俊之にもメールを送る
‘今日は駅まで送ってくれてありがとうございました。これからお願いします’
緊張したー、これだけのメール送るだけなのに……
返事が返ってこないし既読もつかない
まだかな……
穂乃はベッドでゴロゴロしていた
一時間後
‘気づくの遅くなってごめんね、お風呂入ってた、日曜日、用事ないなら部活終わってから会おうか?門で待ち合わせね’
‘はい、大丈夫です、おやすみなさい’
穂乃はそのまま眠りについた
日曜日
「今から新人戦の要項を配る」
先生から珍しくミーティングが始まる
「莉乃どうしよう、今日待ち合わせしてるのに」
「大丈夫だよ、ちゃんと聞いて」
急いで片付けを終えて部室に戻ってきた穂乃は着替えを急ぐ
「穂乃、先にメールしたらいいよ」
「あっ、うん」
穂乃はメールをして返事を待つ
‘大丈夫だよ、待ってるから’
(よかった)
ほっとして思わず笑みがこぼれる
「大丈夫だった?」
「うん!」
「鍵閉めとくからいいよ」
「ありがとう」
穂乃は急いで門へ向かった
「穂乃が……ありがとうって言った」
絵里はびっくりしていた
「二人に話しとくね……」
莉乃は俊之の事を二人に話した
「ハアハア、すみません、待ちましたよね?」
「そんなに走ってこなくてもよかったのに(笑)公園行こうか?」
「はい」
ベンチに二人は座り穂乃はタオルで汗を拭き、パタパタと手で顔をあおぐ
「僕らも遅くなる時はあるから決めておこうか、待ち合わせしてるときは一時間過ぎたら帰る、わかった?」
「はい」
「その後にちゃんとメールを入れること」
「はい」