「えー」

「早く取れるようになってよ、私だって他の練習したいんだから」

穂乃に向かってパスを出す

部活終わりに部室で話す

「きつかった」

「だから穂乃がついていけてないのわかったでしょ、夏休みダラダラしてるからだよ」

「うーん、みんなと別練習は目立って嫌だから頑張るよ」

三人は目を合わせた

「明日から体育祭の応援練習あるから部活出れないから」

絵里が言った

「応援になったの?」

「篤志が一緒にしようって」

四人は部室を出て歩いていた

「和くんは何の係だろう」

「俺?」

「わっ、びっくりした(笑)」

「俺も応援だけど旗持ち、部活にいなかったら先帰ってろよ」

「わかった」



次の日部活終わりは莉乃と穂乃の二人だった

「穂乃ね、四人で自分だけ彼氏いなくてうらやましかったのかも……ごめんね莉乃」

「穂乃は美人なんだからわがままさえ言わなければすぐ彼氏できそうなのに」

「でも言っちゃうんだよね」

「変な男にひっかかっちゃ駄目だよ」




体育祭当日

応援合戦が始まる

和翔にも女子の声援があがる

(和くんやっぱりモテるんだな、学ラン格好いい……ん?旗当たって血がでてるんじゃ……)

保健係になっていた莉乃は本部の救護テントから見ていた

和翔の応援が終わると莉乃は走っていく

「和くーん」

「おー、どうだった?格好よかった?」

「うん!でも怪我してるからテントに来て」

和翔の手を引っ張ってテントに連れていく

「これくらい大丈夫だよ」

「私に手当てさせてよ、係の仕事だもん」

「じゃあやってもらおうかな」


「誰?あの子」
「彼女?普通ー」
「和くんだって~彼氏じゃなくお兄ちゃんて感じじゃない?」
「幼なじみとか」


和翔のファンらしき女子生徒が噂している


気にしない気にしない

莉乃は和翔の怪我の手当てをする

「はい、いいよ」

「サンキュー、俺着替えてくるな」

テントを後にした

「すみません絆創膏下さい、ここで合ってますか?」

「はい、あっ砂がついてるので洗い流しましょう、ついてきてください」

莉乃の後にその男子生徒は下を向いてついていく

「はい、少し滲みますよ」

「痛いっ」

「もう少し我慢してください」

莉乃は砂を落としてテントにスタスタ戻る

和翔は着替えを終えて莉乃に近づいていくと莉乃は和翔に気付き足を止めて手をふった