二人は庭で練習を始めた
絵里は二人を見ていた、莉乃は片付けとシーツを洗濯しベランダから見ていた
莉乃は庭の二人にタオルとドリンクを用意する
「主婦だね莉乃は(笑)」
「そんなことないよ、練習しに来てるからあるところがわかるだけ、お母さんも勝手に使っていいって言ってくれてるから」
「そうなんだ、嫌がる人もいるのにね」
「それは大丈夫みたい」
「莉乃は今日どうするの?」
「昼から弟を連れてプールに行く」
「家族で仲良くていいね」
「仲がいいから行動も限られることもあるよ」
「昨日篤志の家に初めて行ったのね、結構大きなお家でちょっとびっくりした、事業やってるみたいで、お父さんは社長さんなんだって、だから昨日もなんかトラブルで帰ってきたみたいで」
「長男なの?」
「男三人の末っ子だって、それも昨日知ったの、あまりお互い家のこと知らなくて」
「いいんじゃない?ゆっくりで」
「まあね、でも家見ると思っちゃったわけよ、仮にも社長の息子なら私もちゃんとしなきゃって」
「結婚を考えてるってこと?」
「まだそこまでじゃないけど常識くらいは知って置かないとって(笑)、ほら、私髪も茶髪だし軽いイメージあるじゃん」
「別にギャルまでじゃないし、絵里はしっかりしてるよ」
「いやー昨日ちょっと考えただけだよ」
絵里は篤志を見た
「バスケしてるとこ二人ともカッコいいね」
「うん」
「篤志~そろそろ出る?」
二人はリビングに戻ってきた
「ゴールあるのいいな、俺んちも作りたい」
「服、洗濯機入れてきてシャワーするならしていいよ」
篤志はTシャツを脱いだ
「絵里、身体拭くやつくれ」
「はい」
二人を送り出してから和翔達は莉乃の家に向かう
「ただいま」
「おかえり、あっ和兄」
「理人、水着持ってこい、プール行くぞ」
「本当に?」
「ああ、お昼食ったら出るぞ」
三人は電車でプールに出掛け、夕方までたっぷりと泳いだ
「ただいまー」
「おかえり、あら、和翔くんは?」
「一度帰ってシャワーして着替えて来るって」
「ちわーす」
和翔がやってくる
「和翔くん今日はありがとう、急に頼んでごめんね」
「いえ全然、楽しかったな、理人」
「うん、僕ね和兄に息継ぎ教えてもらって泳げるようになったんだよ、今日のこと絵日記にするんだー」
「じゃあすぐやっとけば?」
「うん、和兄手伝って」
「俺、絵は苦手だぞ(笑)」
夕食を終え三人はテレビを見ていた
「お母さん、二人寝てる、どうしよう」
「疲れたのね、お父さん帰ってきたらりーくんは運んでもらいましょ、挟んでないわよね(笑)」
「大丈夫みたい、和くんは?」
「起こすと危ないから布団持ってくるわ」
やがて父親が帰ってきて理人を運び和翔はリビングで寝ることになった