絵里の降りる駅で二人は降りた

「ちょっと篤志聞いて……穂乃が松島のことをまた好きって言い出してさー」

「それで二人は話してなかったのか」

「うん、莉乃も怒らないし、私だったら篤志の事好きなんて言ったら殴ってるかも」

「和翔はモテるからな、俺はモテないから絵里が彼女でいてくれること嬉しいぞ」

「私も嬉しいよ」

「ほっときゃいいんだよ、和翔は内谷とは付き合わないよ」

「うん、わかってはいるけど聞くとね、つい……今日上がっていって」

「親いないのか?」

「うん」

「じゃあ覚悟しろよ、チュッ」


三人は駅でわかれる

「じゃあ」

「バイバイ」

「莉乃、何かあった?」

「わかる?」

「笑顔じゃないし……話して」



莉乃は穂乃の事を話した

「あいつは本当にバカなんだな」

「それは私も思う……」

「そんなに不安になるな、大丈夫だから莉乃の事好きだし」

和翔は手を繋いでくれた



莉乃の家に松島家が来ていた週末

「ホットプレートが2つある」

「間に合わないのよ、息子の友達とかくるとホットケーキやお好み焼きとかよくおやつで出すから、あっ息子の理人(りひと)です」

「こんばんは」

「可愛い~、いつも三人を借りちゃってごめんね」

「いえ、大丈夫です」

「理人くんはスポーツ何かやってるのかな?」

「野球をしてます」

「あら、お父さんと一緒でうれしいでしょ」

「まあ」

莉乃の父親は嬉しそうだった

「りーくん、手伝って」

莉乃から声がかかり包まれた餃子を焼き始める

「危ないよ、おばさんがやろうか?」

「いつもしてるので大丈夫です」

慣れた手つきで焼いていく

「都ちゃん、焼けたよ乾杯しようよ」

7人で乾杯した

「熱い、旨い」

和翔は餃子をパクパク食べていく

「和くん(笑)たくさんあるからゆっくり食べてね」

「旨いからいくらでも入る」

ピンポーン、来客が来た


「はーい、お隣の政也くんです」

「お邪魔します、回覧板持ってきただけなのに……」

莉乃のお母さんに餃子を勧められる

「じゃあ、少しだけいただきます」

莉乃は政也にお箸とお皿を渡す

「ありがとう、莉乃」


「和翔くんの先輩になるよね、バスケ部だから」

「こんばんは」

「見たことあるかも……」

「母さん、兄貴の一つ上だからじゃない?」

「じゃあ、宏斗くんのご家族なんですね?」

「そうなの」

「夏休みの合宿一緒だね」

「本当?和くん聞いてる?」

「いや、場所しか書いてなかったから」

「うちの大学と合同合宿だよ」

「そうですか、でも自分らだけでするより上手い人達とした方がいいです、お願いします」

和翔は頭を下げた

「ついてこれるかな」

「今の一年は大丈夫です」

「楽しみにしてるよ、御馳走様でした、じゃあね莉乃」