夜、絵里から電話がかかる
「もしもし、いい報告?」
「えっ、な、何で……」
「松島くんがいい報告がありそうって」
「あのね、歩いて帰ってる間自転車通るたびに肩抱いてくれてね、で誤解してて悪かったって謝ってくれて、ストローの時恥ずかしかったとかいってたら……あの、キスしてくれて付き合おうって……どうしよう」
「どうしようってキスしたんでしょ?付き合うんでしょ?」
「ちょっと強引にされたけど抱き締めてくれてね、私、川崎くんのこと好きだったのに……変かな?」
「絵里が楽しそうだったし、いいと思うよ」
「そっかなー、まあオッケーしちゃったんだけどね、へへっ、そういえば矢野が松島は莉乃が好きなはずって言ってたよ」
「あーまあちょっと複雑で……」
「何が?」
「親が盛り上がっちゃって本人達はちょっと落ち着こうかって感じで、まあまたゆっくり話すよ」
次の日から絵里が門で篤志を待つようになった
3日後、穂乃がさすがに聞いてきた
「今日も絵里は帰らないの?」
「うん」
「どうして?」
「彼氏と帰るから待ってる」
「おめでとう絵里」
「ありがとう静香」
「えーいつの間に?」
「まあ、今週から、あっ来た」
「おっ、お揃いで……帰るか?」
「うん」
絵里と篤志は歩いて行った
穂乃は絵里の好きな人を知っていたのでびっくりしていた
「何で?」
「話が合ったみたいよ、じゃあ、静香バイバイ」
「バイバイ~」
「俺らも行くか」
「うん」
穂乃と三人で駅に向かう
絵里の降りる駅に着くと二人は降りていった
「送っていくの?」
「そうみたいね」
「大変だね」
「大変ではないでしょ、絵里が心配だから送るんじゃない」
「そういうもの?」
三人はホームから出てくる
「じゃあね、穂乃」
手を振って穂乃と別れる
「土曜日、女子も試合の応援いくんだろ?」
「うん、男子も?」
「そう、一緒に行こうぜ」
「集合時間一緒かな?」
「あーどうだろ」
土曜日二人は駅にいた
「穂乃来ないな」
「待つ?」
「待たないよ、先輩より先に行かないと、連絡いれとく」
返事が返ってきた
「ママに連れていってもらうって、寝坊は嘘だね、あの子朝強いもん、最初から言っててくれたらこっちも気にしないんだけどねー」
「乗るよ」
「おはよう」
静香と絵里がいた
「男子見た?」
「隣の車両にいるよ」
和翔は隣に移動していった