「飲まないの?飲まないなら、私が全部、飲んじゃうよ」
「いや、飲む」
僕は、つぼみに差し出された飲みかけの缶ジュースを手に取った。そして、飲み口に口をつけて飲んだ。
糖分を含んだ冷えた炭酸飲料水が僕の喉に刺激を与え、カラカラだった口が一瞬でうるおった。
「また、キスしたね」
「へぇ」
笑顔を浮かべたつぼみにそう言われて、僕の心音が速くなる。
「昨日に続いて、今日もしたね。キス」
一歩僕に近づいて、つぼみは白い頬を少し赤くして言った。
頭の中に〝キス〟という二文字の言葉が反響し、僕ののどがゴクリと波打った。
「ジュース一本しか買わなかったのって、ほんとうは私と間接キスをしたかったからでしょ」
「ち、ちがうよ」
つぼみに下心があると思われたのか、僕は胸の前で両手を振って否定した。
たしかにつぼみとキスしたいかしたくないかと問われると、したい。けれど、下心があったわけではない。
「いや、飲む」
僕は、つぼみに差し出された飲みかけの缶ジュースを手に取った。そして、飲み口に口をつけて飲んだ。
糖分を含んだ冷えた炭酸飲料水が僕の喉に刺激を与え、カラカラだった口が一瞬でうるおった。
「また、キスしたね」
「へぇ」
笑顔を浮かべたつぼみにそう言われて、僕の心音が速くなる。
「昨日に続いて、今日もしたね。キス」
一歩僕に近づいて、つぼみは白い頬を少し赤くして言った。
頭の中に〝キス〟という二文字の言葉が反響し、僕ののどがゴクリと波打った。
「ジュース一本しか買わなかったのって、ほんとうは私と間接キスをしたかったからでしょ」
「ち、ちがうよ」
つぼみに下心があると思われたのか、僕は胸の前で両手を振って否定した。
たしかにつぼみとキスしたいかしたくないかと問われると、したい。けれど、下心があったわけではない。