「広瀬………」

LINEを確認すると、つぼみからの新着のLINEメッセージが送られた。

ーーーーーードクッ。

液晶画面に表示されている、彼女の名前を見ると僕の心臓がドクンと跳ねた。

美しい夕焼けの景色に染められたオレンジ色の空の下、つぼみとキスした記憶がよみがえった。

『晴れてよかった。これで、願君と外でデートできるね。午後十二時に、神社で待ち合わせね。今日は、彼女を待たせないでよね』

「デート………」

つぼみから送られてきたLINEの文書を読んで、僕の頬がぽっと赤くなった。

昨日、つぼみからたしかにデートに誘ってくれたが、それがほんとうに実現することになって、僕の心臓がうるさくなる。