◆
例えば、指示されたことや言われたことをメモしている時や間違いがないようにメモを見ながら営業と電話している時。
メモを見なくても出来ないと。世匙訳さんはメモなんて見てないでしょ。
↓
当たり前です。世匙訳さんは分からないことがあると疫禅士さんや井狭岳さんにバトンタッチします。解決後に顛末を聞くだけなので、メモなんて必要ないのです。
メモは見たの?
↓
メモにないから質問しているのですが、私の聞き間違いにされます。
ちゃんとメモ取ってるの?
↓
ちゃんと取っていても都合の悪いことは私の書き間違いにされます。
フラフラしている指示のせいで、まともなことが覚えられないからメモを取っているのですが、そのメモさえ嘘になるようです。
◆
例えば、作業中の仕事があとどれくらいかかるか聞かれた時。
1時間です。と答えると
↓
はぁ?かかりすぎ。それくらい30分で終わらせて次の仕事して。営業みたいに利益を生み出さないんだからスピード上げて少しでも貢献しなきゃいけないでしょ。
1時間でも全力でしてこの時間なんです。
その仕事だけなら全力で30分で出来るかもしれませんが、他の仕事も入る余地を残して時間を見ているのに、他の仕事込みで30分は無理です。
なので、聞かれた時はこの場合だと1時間30分て言わないと正常な時間にならないのです。
例えば、入社して間もない頃は自分の作業したことに自信がないじゃないですか。
なので、営業に聞く前や作業前に、間違って作業しないように念の為に聞いた時。
念の為に確認することじゃない。
だそうです。
しかし、それが間違っていた場合、私が勝手に判断したことになります。
私以外だと、念の為に質問があっても答えたり、相手が調べないと分からないことだったらこっちで調べるからとか言ったりします。
散々齟齬がないようにしなさいと言っているのにも関わらず、齟齬を生み出しているのは言っている本人達なんですよね。
◆
『私の言う通りにしないんだから、同僚評価で何を言われても良いってことなんだよね。』
◆
井狭岳さんから脅されました。
どうやら同僚評価というものがあるらしいです。
らしい、というのは私のいた期間には実施されなかったからです。
世匙訳さんの評価を上げて正社員に推薦するというのも、同僚評価を意図的に良くしてということみたいです。
井狭岳さんの言うことを聞いて、
井狭岳さんの真似をして、
井狭岳さんに気に入られないと評価されないのです。
何故なら、
評価を判断する疫禅士さんは井狭岳さんを盲信していますし、
評価が高い世匙訳さんは井狭岳さんを持ち上げているからです。
因みに、私が辞める少し前の人事異動の連絡で、
井狭岳さんはランクが上がり、世匙訳さんは正社員になっていました。
凄いですよね。
気に入られれば何でもアリです。
自分の好き嫌いで評価するなんて私には出来ない、考えもしないことなんですけどね。
この会社では、それが井狭岳さんの言う常識で普通のことなのでしょう。
◆
『へぇー、帰るんだ・・・。』
◆
台風がきて計画運休や運休になる可能性があるとなった時、井狭岳さんに驚かれながら言われました。
疫禅士さんからは、自己判断してね。と言われ、会社では安全を考えてくれないと判断したのでキリの良いところで帰ろうとしたまでです。
もちろん仕事は溜まりますが、安全には変えられませんからね。
疫禅士さんは、自転車圏内で帰ってもすることがないとのことで、仕事をするそうです。
井狭岳さんは、通勤に使っている電車が一部区間が地上を走っている為、帰ります。
世匙訳さんは、帰ってもいいですか?の一言で、疫禅士さんと井狭岳さんがいいよ。と言ったので、帰ります。
そして、私も地下ですが電車通勤ですので、鉄道会社のホームページに記載されている通りに運休になる可能性があるのです。
しかし、井狭岳さんは私が帰るのはあり得ないのです。
私は帰らず、
自分の仕事+井狭岳さんの仕事+世匙訳さんの仕事+疫禅士さんの仕事の手伝い
をするというのが、井狭岳さんの頭の中ではなっていたようですね。
◆
『今している仕事は準社員の仕事で、正社員の仕事じゃないから降格させるしかない。』
◆
1章でふれた疫禅士さんと問伝さんに呼び出されて、承諾させられた出来事ですね。
そもそも正社員の仕事とか、準社員の仕事とかあったってことが判明したのもこの時です。
確かに私は穫豎堰さんではないので、穫豎堰さんのようには出来ません。
スピードも入社10年の疫禅士さん達と比べられても、同じようには出来ません。
ダブルチェックに時間がかかるのも人間ですから無くすようには出来ても、全てを完璧には出来ません。
仕事の流れを知る為に、準社員の仕事を経験するのは分かりますが、準社員である世匙訳さんの仕事を引き継いだら、世匙訳さんは何の仕事をするのでしょうかね。
世匙訳さんは疫禅士さんと井狭岳さんに手伝ってもらいながらしていた仕事を私一人でして、その上で経理の仕事をプラス。
どう考えても一人でする仕事量ではありませんでした。
それに疫禅士さんは、努力も改善も全くないって言いますが、無意味にしているのが自分達だとは微塵も思っていないのでしょうね。
まともに頑張る=疫禅士さん達に付き従うということですからね。
正直給与が下がるとかどうでもよかったですね。
むしろ何故恩着せがましく2万円にしてあげたとか言われなきゃいけなかったのか。
前代未聞は私が言いたいぐらいですね。
◆
『スケジュールを何で登録してないの?』『予定の時間過ぎてるのにまだ終わってないの?』
◆
社内システムにはカレンダー機能が備わっています。
公開、非公開を決めて登録出来るので、外出や出張、自分のスケジューリングなど個々に登録しています。
まぁ面倒を嫌うこの会社では、会議のスケジュールぐらいしかほとんど使われず、登録していても見ていないのか連絡がきますので、あまり意味を成していませんでしたね。
私も最初は細かく分単位で登録していました。
どちらかというと、やった業務を忘れない為にですけど。
しかし、忙殺されるようになってからは、登録する数秒さえ惜しくて、締日などの締め切り以外は登録しなくなりました。
それが突然年明けに、スケジュールを分単位でカレンダーに登録するように。出来れば前日までに。と疫禅士さんから命令されました。
理由が分からないまま、命令なので登録するしかありませんでした。
(理由は後から分かりました。株東さんが入社して、株東さんが全員のスケジュールを把握したいと言ったからです。)
◆
しかし、忙殺される毎日なので前日に登録出来ない、私の仕事の順番は井狭岳さんや世匙訳さんのせいでコロコロ変わるので登録したとしてもその通りにならない、ので、仕方なく簡単なスケジュールだけ登録しておいて、当日終わったら時間を現実に直していました。
しかし、そんな自分達のことは棚に上げて、気が向いた時、私を批判したい時に言われます。
疫禅士さんは、会議や出張が多いので大体時間はその通りに進みます。
井狭岳さんは、自分の思い通りに事が運ぶのでその通りに進みます。
世匙訳さんは、スケジュール通りしかしないのでその通りに進みます。
私以外は確定したスケジュールなので、私にもそれを強要します。
私以外の確定したスケジュールで進み、私が個々のそれに合わせる形で動かなければならないので、私のスケジュールが事前に確定することは絶対にあり得ないんですけどね。
◆
『今のところ質問はありません、なんて予防線張らないで。』
◆
世匙訳さんに言われたのですが、これには驚きを隠せませんでしたね。
説明された後に、質問ありますか?って聞かれるじゃないですか。
質問があったら聞きますし、無かったら今のところ質問はありません。って言います。
それで、進めていく中で質問が出てきたら聞くという流れだと思っていました。
ところが、説明された時にしか質問出来ないようです。
しかも、私だけに適応されます。
世匙訳さんは、質問がある度に疫禅士さんや井狭岳さんに聞いています。
予防線って何でしょうね。
◆
『仕事が出来ない。』『この仕事に向いていない。』『この会社ではやっていけない。』『いない方がマシ。』
◆
井狭岳さんに言われました。
『ルーティーンを間違えるなんて頭がおかしいとしか思えない。どう思います?自分で思わないんですか?』のフレーズ付きで。
私がビックリして言葉が出ないでいると、井狭岳さんの思い通りの答えが出るまで連発されます。
その答えとは『その通りです。』という自己否定です。
それしか言えませんでしたけどね。
この頃は、というかずっとですが、散々出来ない出来ないって言われ続けていましたから。
最初は凄く傷付いていたのですが、繰り返し言われるので感覚が麻痺したのか疲弊したのか、自信が無くなり無理に納得しようとしていましたね。
寝耳に水な降格を承諾したのも、日常的な否定があって自分の存在意義が分からなくなっていたからです。
日常的な否定のループはこんな感じです。
◆
仕事の説明されますが本当に流れだけなので、その間に発生する疑問や問題、発生した時の対処法についての指導は含まれません。
疑問や問題が出てくると間違えてはいけないので当然、上司である疫禅士さん、先輩の井狭岳さんや世匙訳さんに指示を仰ぎます。
指示を仰いだら、判断材料である経験が無いのにも関わらず丸投げされ、自分で考えて判断することを求められます。
指示をしないと動けないの?とか、指示待ち出来て良いよねとか、言われます。
なので、分からないなりにも仕事を仕上げていかないといけません。
そしてスピードも求められます。
分からないまま進めるので、当然ミスが出てきてしまいます。
ミスはダブルチェック時に発見されますが、自分の考えや判断した経緯を述べる前に全否定されます。
ミスした自分が悪いんだと責め、ミスを繰り返さないように細心の注意を払って慎重に仕事を進めます。
慎重にすると効率が悪くなりますので、更なるスピードアップを求められ、時間制限を決められます。
時間制限は仕事に慣れた疫禅士さん達の基準ですので、私には到底クリア出来ません。
スピードを重視するので、細心の注意が払えずミスが増えます。
その度に全否定されます。
◆
ミスを防ぐ為、スピードアップする為、否定されない為、 正しい指示を仰ぐのですが正誤関係なく自尊心を傷付けられ全否定されます。
何をしても否定されるので何が正しいのか分からなくなってしまいました。
だから、自分で考えるのを止めて、メモとにらめっこし、言動を否定されればその時の正しいことをメモに追記して、常に否定されないように振る舞い従います。
常に疫禅士さん、井狭岳さん、世匙訳さんを中心に考えます。
常にミスをしないように、否定されないように、心身ともに緊張状態で仕事をします。
萎縮して声が掠れてしまったり、思考が停止したように頭が真っ白になって言葉が出てこなかったりして、会話さえ出来なくなってしまいます。
その間にも否定され続けます。
疫禅士さん、井狭岳さんと世匙訳さんに恐怖を覚えるようになりました。
そしてその恐怖は、否定のループとともに私を蝕んでいきました。
◆
今なら言えます。
正直、向いていませんし、やっていけません。
この会社では仕事は出来るかもしれませんが、育てる気のない人達となんてやっていきたくもありません。
判断力を奪われると、適切な行動が出来ないことを実感しました。
普段通りに出来ない時点で十分おかしいんです。
今なら異常さが分かります。
会社の皆がおかしいから、おかしいことに気付かないんです。
むしろ、この会社でやっていけなくて良かったと心の底から思います。
◆
『物を乱暴に扱う』
◆
特に井狭岳さんですが、この会社の人は総じて乱暴ですね。
机の引き出しを開け閉めすれば、バンと音がします。
ドアを閉める時に手を添えないので、バタンと音がします。
一度、井狭岳さんが資料棚の引き戸をガンと閉めた時、さすがに壊れると思ったのか、丁寧に扱って。と疫禅士さんが言っていましたね。
音を立てて威嚇でもしているのでしょうかね。
私は出来るだけ音が鳴らないようにしています。
音にビックリしてしまうので。
私以外は気にならないようですね。
◆
『整理整頓が出来ない』『勝手に机を交換させ新しい備品を奪おうとする』
◆
基本的に私以外は整理整頓が出来ません。
疫禅士さんと世匙訳さんは、デスクトップに大量のデータファイルが並んでいて、どこに何があるか探すのに苦労していました。
特に井狭岳さんは酷かったですね。
データファイルはもちろん、机の上や引き出しの中もめちゃくちゃでした。
まだ、穫豎堰さんがいた入社して間もない頃、『机移動して。』と井狭岳さんからいきなり言われました。
たまにネットワークの調子が優れず、一時的に机を移動して作業することがあり、この時もそれかと思っていたのですが。
『引き出し出して。』
『引き出しですか?』
『引き出しごとじゃないと面倒でしょ。コピー機に近くなるように交換してあげるんだから早くしなさい。』
席を決めた疫禅士さんには何も言われていないので、井狭岳さんの独断のようです。
(けれど、この時ばかりは面倒がってくれて良かったです。引き出しの中はゴミが詰め込まれていて、私は触れたくも無かったので。)
しかし、疫禅士さんは何も言わず涼しい顔で仕事中です。
引き出しだけでなくパソコンも交換するようで、デスクトップ本体とモニター、マウス、キーボードも移動しました。
◆
井狭岳さんのキーボードが置かれたままだったので、『キーボードのプラグも抜きますね。』と気を利かせたら。
『キーボード?キーボードも交換しなきゃいけないわけ?同じでしょ。』と言われましたが、同じではありません。
『違いますけど。』と言うと、『同じでしょ。よく見なさい。』と言われましたが、どう見ても違うのでもう一度言おうとすると。
『同じじゃないよ。配置がちょっと違うよ。』と疫禅士さんが言ったら『そうなんですか。』とあっさり。
私には『早く返しなさい。』と。
キーボードを奪おうとしたのは恐らく、井狭岳さんのキーボードが古かったからだと思います。
私と穫豎堰さんのパソコン機器は新しいものだったので、それが欲しかったんだと思います。
井狭岳さんのデスクトップ本体とモニター、マウスは比較的新しかったので、不要だったんだと思います。
強奪されなくて良かったです。
因みにこの後、電話対応中で来客対応が出来なかった時に井狭岳さんに言われた言葉が。
『来客来てるのに何で対応しないの?世匙訳さんに対応させて。世匙訳さんは席が遠いんだから、席が近い大河内さんが対応しなきゃ駄目でしょ。』
◆
席が近いとか遠いとか。
私と世匙訳さん、隣同士なので距離はたったの1席分なんですよね。
電話対応しながら来客対応って無理ですね。
しかも、井狭岳さんがその席にいた時は井狭岳さんはもちろん来客対応しないし、穫豎堰さんもしないし、放置だったので、全て遠い私が対応していたんですけどね。
ある時は、これも井狭岳さんなのですが。
過去の書類のデータが保存されている共有フォルダが経理部内に存在します。
私が使うのは営業から過去の書類の問い合わせがあった時なので、滅多にさわりません。
しかし、ある時、井狭岳さんが見たいデータファイルが無いと騒いでいました。
『大河内さんさっきさわってたよね。削除したんじゃないの?』
疑われました。
確かに、営業から問い合わせがあってさわっていましたが、削除なんてあり得ません。
デスクトップに必要なデータをコピーしてから作業しているので、オリジナルが無くなることはあり得ません。
しかし、井狭岳さんが信じる訳もなく、私に探せと騒いでいると、疫禅士さんが。
『ああ、そのデータなら私が移動させたの。』
データありました。
疑った私に謝罪はなく、良かったね。と3人で盛り上がっていました。
◆
データだけでなく、書類でもありました。
私が持っていると決め付けることが。
私が持っていた試しがありません。
単なる井狭岳さんの整理整頓不足です。
謝罪もあったとの報告も一切無いんですよね。
無いと困る書類なので私がありましたか?って聞いて初めて、あったけど。(何か?)と不機嫌に返事をもらうのです。
しばらくして、疫禅士さんが私の隣に移動しました。(理由は不明です。)
なので席の詳細が、
窓側:空席、空席、井狭岳さん、穫豎堰さん
入口側:PC、疫禅士さん、私、世匙訳さん
になりました。
そして穫豎堰さんが辞めたら、井狭岳さんの両脇は空席になったので、そこにクリアファイルや書類が山積みに。
椅子には鞄や傘などの私物が。
時たま飲み物をこぼして慌ててましたね。
因みに、窓側の一番左の空席は、疫禅士さんがたまに使っているからか、井狭岳さんは物を置きませんでしたね。
◆
『大きい大きい独り言』『長い長いため息』
◆
特に酷いのは井狭岳さんです。
ある時、長い長い井狭岳さんと世匙訳さんの話を聞いた後、井狭岳さんが一人でブツブツ言っていたので、また独り言か。と思っていたら。
いきなり。
『ふぅ〜ん、無視するんだね。もういい。』
と言ったのです。
すると、世匙訳さんが。
『大河内さん、無視とか人として最低だから。早く井狭岳さんに謝って。』
と私に向かって言いました。
意味が分からず固まっていると。
『ああ、もういいですから。世匙訳さん、私の言うことをきかない人に言っても無駄だから。』
と何故か私が井狭岳さんを無視したことになっていました。
そして、腹を立てている井狭岳さんのご機嫌を取りたいのか世匙訳さんが。
『大河内さん、早く謝りなさい。』
どうやらさっき終わったと思っていた話がまだ続いていたようです。
◆
井狭岳さんの独り言を世匙訳さんは律儀に返しますが、私は仕事に関係ないプライベートな自慢話や苦労話(○○に行った、△△に行きたい、だるい、疲れた、眠い)なので、反応はしませんでした。
(これでも最初は反応していたんですよ。でも、井狭岳さんが私に無反応で話が広がらないので反応するのを止めました。疫禅士さんはもちろん、世匙訳さんや穫豎堰さんとは盛り上がっているので、私が嫌いなのでしょうね。)
プラス、困った、何でだろう、どうしよう、などかまってアピールも含まれます。
怒鳴られた直後の出来事だったので、正常な判断が出来ずに。
『失礼な態度を取ってしまって大変申し訳ございませんでした。今後は二度とないように致します。』
と世匙訳さんに言われるがまま、頭を下げて謝罪しました。
しかし、不機嫌を全面に出している井狭岳さんは。
『今更遅いから。返事が出来ないなら意味が無いし、もういいって言ってるのに理解も出来ないのね。』
と自己完結されて終わりました。
◆
井狭岳さんは独り言だけでなく、ため息も大きいんです。
しかも、長いし回数も多い。
あからさまに私に向かって(私と会話した後)なんですよね。
私は無言の圧力を常に感じていました。
圧力といえば、個人的にですが井狭岳さんの声が苦手でした。
大きな甲高いキンキンした声だったので。
井狭岳さんの声のイメージは、スクールカーストで上位に君臨しているような、高校生ギャルのような感じです。
(因みに私は下位の下位ですね。声も低い方で、住む世界が違うみたいな感じですね。)
けれど、井狭岳さんは自慢していましたね。
『私がいると明るくなるって。』
感じ方は人それぞれですね。
しかし、それが東京出張に行った時に、東京本社の人達に言われたと言っていたので、私的には疑問でした。
研修で案内された時は静かで、挨拶した私の声の方が大きかったぐらいなので。
もしかしたら東京本社の人達は、静かな空間に現れた騒がしさに対して、お世辞を言ったのかなと。
疑い過ぎですかね。
◆
『十八番の責任転嫁』『自己正当化はお手の物』
◆
世匙訳さんがやらした時の話です。
ある日、一人バタバタしながら請求書発行をしていると井狭岳さんから、
『そんなこと(請求書発行)より顧客の情報登録をしなさい。』
と言われました。
どうやら営業から井狭岳さんに、急ぎの連絡があったようです。
大切な請求書発行業務を、そんなこと、と言い切ってしまえる井狭岳さんに閉口しつつ、営業からOKを貰った請求書は当日郵送なので、どうすればいいかと指示を請うと。
『はぁ?そんなことも一人で出来ないわけ?』
と、全て私がするのが当然という返答です。
しかし、当日郵送のリミットは後1時間です。
現状、請求書を折る作業を開始するところです。
全ての請求書を折って封筒に入れ、(私)
その封筒を入れ間違いがないかのチェックをし、(井狭岳さんと世匙訳さんで手分け)
チェック後の封筒をのり付けし、(私)
郵送する為に郵便局に行って受付票を取る。(私)
チェックを2人がかりでするのにも関わらず、ゆったりゆっくりお喋りしながらの作業なので、正直言って1時間でも足りないぐらいです。
◆
因みに一度、私があとどれぐらいで出来ますか?と聞いてしまった時がありまして。
『え?見て分かんないわけ?今忙しい中、必死でしてるんだけど。』
『チェックしてるんだから話しかけないで。』
『2人の邪魔しないで仕事しなさい。』
と、スリーコンボでした。
しかも、チェックの手を止めての口撃。
結局、その時は封をしていない封筒を郵便局に持ち込んで受付票を取った後、順番を待っている間にのり付けして事なきを得ました。
通常でも時間が足りないのに、そんな前科もあるので、頼み込んで頼み込んで頼み込んで、請求書は世匙訳さんが引き継ぐことになりました。
全ての請求書を折って封筒に入れ、(世匙訳さんと疫禅士さんで手分け)
その封筒を入れ間違いがないかのチェックをし、(世匙訳さんが入れた分を疫禅士さん、疫禅士さんが入れた分を井狭岳さんで手分け)
チェック後の封筒をのり付けし、(疫禅士さんと井狭岳さんと世匙訳さんで手分け)
郵送する為に郵便局に行って受付票を取る。(世匙訳さん)
とまあ、私と違って手厚く過保護にされているのを感じ取りながら、一人バタバタで顧客の情報登録をなんとか完遂させました。
◆
世匙訳さんのやらかしが発覚したのは、世匙訳さんに引き継いだ請求書を郵送した5日後。
とあるお客様から、関東本社に電話があったそうです。
違う会社の請求書が入っていると。
関東本社→問伝さん→疫禅士さんへ連絡が回り、責任の追及が始まりました。
請求書発行は私の担当なのでもちろん。
『会社を間違えるなんて無責任にも程がある。』
『見落としとか社会人としてあり得ないから。』
『信用問題にも関わる重大な過失なんだけど。』
矢継ぎ早に非難の嵐。
しかし、よくよく思い返していると。
電話があったお客さんの請求書を営業からOKを貰い郵送した日は、世匙訳さんに引き継いだ日でした。
社内システムでも確認が取れ、私の無実は証明されました。
そして、原因が世匙訳さんだと発覚した途端。
『今回はバタバタだったから仕方ないね。』
『誰にでもミスはあるから気にしないの。』
矢継ぎ早に擁護の嵐。
◆
しかも、今回の件を上に報告する為に顛末書を書く時も。
『簡単でいいよ。顛末書なんて形式的なものなんだから。』
『状況が悪かっただけなんだから。』
『お客さんも怒ってなかったしね。』
『営業が上手くやってくれるから大丈夫。』
擁護の応酬。
箇条書きを含む簡単な顛末書と、疫禅士さんがきつく注意すると上に報告した為、世匙訳さんは特にお咎め無しでした。
私とはえらい違いですね。
会社を間違えてる無責任でも、
社会人としてあり得ない見落としでも、
信用問題にも関わる重大な過失でも、
私以外なら何の問題もないようですね。
当然ながら、散々罵倒しまくった私に対して謝罪の一言もありません。
そもそも、世匙訳さんを擁護していた疫禅士さんと井狭岳さんも同罪なんですよね。
封筒に入れたの世匙訳さんと疫禅士さんで、
入れ間違いがないかのチェックをしたの疫禅士さんと井狭岳さんですから。
2人ともバタバタしてて覚えてないと言い張っていて、追及もしなかったのでどちらかは不明です。
もしも私だったらどうなっていたんでしょうね。
想像もしたくありません。
◆
『社内通報システムってあるけど、回ってきたとしても握りつぶせるから問題ないんだよね。』
◆
これは、関西支社に顔を出した店長が言っていました。
会社には、セクハラ、パワハラなどを受けた際、通報出来るシステムが2種類あります。
1つは、店長、エリアマネージャーへ。
もう1つは、役員、会社の提携専門機関へ。
無記名で直接通報出来るのです。
しかし、実情は。
店長、エリアマネージャーだと、無記名であっても大抵特定出来るようです。
役員にきた場合でも、一旦店長、エリアマネージャーに確認するようで。
会社の提携専門機関へは最後の手段のようです。
疫禅士さん、井狭岳さん、世匙訳さんは自覚がなく無関係だと思っているのでしょう。
立ち回り媚びを売るのが上手く、セルフプロデュース能力を持っているので、一生懸命仕事をしているように見えるから高い評価を得ることが出来ている人達ですからね。
揉み消せることで、店長と盛り上がっていました。
◆
『新しい風を期待しているよ。』
◆
これは二次面接という名の社長面接時、社長に言われた言葉です。
疫禅士さんは新卒から10年勤めているし他の会社を知らないから、上司になるけど気付いたことがあったらどんどん言って会社を良くしていってね。
こんなことを言われて、私も期待していました。
切磋琢磨しながらより良い会社になっていくことを。
ところが、その想いを見事に裏切られたことはご存知の通りです。
例えば、指示されたことや言われたことをメモしている時や間違いがないようにメモを見ながら営業と電話している時。
メモを見なくても出来ないと。世匙訳さんはメモなんて見てないでしょ。
↓
当たり前です。世匙訳さんは分からないことがあると疫禅士さんや井狭岳さんにバトンタッチします。解決後に顛末を聞くだけなので、メモなんて必要ないのです。
メモは見たの?
↓
メモにないから質問しているのですが、私の聞き間違いにされます。
ちゃんとメモ取ってるの?
↓
ちゃんと取っていても都合の悪いことは私の書き間違いにされます。
フラフラしている指示のせいで、まともなことが覚えられないからメモを取っているのですが、そのメモさえ嘘になるようです。
◆
例えば、作業中の仕事があとどれくらいかかるか聞かれた時。
1時間です。と答えると
↓
はぁ?かかりすぎ。それくらい30分で終わらせて次の仕事して。営業みたいに利益を生み出さないんだからスピード上げて少しでも貢献しなきゃいけないでしょ。
1時間でも全力でしてこの時間なんです。
その仕事だけなら全力で30分で出来るかもしれませんが、他の仕事も入る余地を残して時間を見ているのに、他の仕事込みで30分は無理です。
なので、聞かれた時はこの場合だと1時間30分て言わないと正常な時間にならないのです。
例えば、入社して間もない頃は自分の作業したことに自信がないじゃないですか。
なので、営業に聞く前や作業前に、間違って作業しないように念の為に聞いた時。
念の為に確認することじゃない。
だそうです。
しかし、それが間違っていた場合、私が勝手に判断したことになります。
私以外だと、念の為に質問があっても答えたり、相手が調べないと分からないことだったらこっちで調べるからとか言ったりします。
散々齟齬がないようにしなさいと言っているのにも関わらず、齟齬を生み出しているのは言っている本人達なんですよね。
◆
『私の言う通りにしないんだから、同僚評価で何を言われても良いってことなんだよね。』
◆
井狭岳さんから脅されました。
どうやら同僚評価というものがあるらしいです。
らしい、というのは私のいた期間には実施されなかったからです。
世匙訳さんの評価を上げて正社員に推薦するというのも、同僚評価を意図的に良くしてということみたいです。
井狭岳さんの言うことを聞いて、
井狭岳さんの真似をして、
井狭岳さんに気に入られないと評価されないのです。
何故なら、
評価を判断する疫禅士さんは井狭岳さんを盲信していますし、
評価が高い世匙訳さんは井狭岳さんを持ち上げているからです。
因みに、私が辞める少し前の人事異動の連絡で、
井狭岳さんはランクが上がり、世匙訳さんは正社員になっていました。
凄いですよね。
気に入られれば何でもアリです。
自分の好き嫌いで評価するなんて私には出来ない、考えもしないことなんですけどね。
この会社では、それが井狭岳さんの言う常識で普通のことなのでしょう。
◆
『へぇー、帰るんだ・・・。』
◆
台風がきて計画運休や運休になる可能性があるとなった時、井狭岳さんに驚かれながら言われました。
疫禅士さんからは、自己判断してね。と言われ、会社では安全を考えてくれないと判断したのでキリの良いところで帰ろうとしたまでです。
もちろん仕事は溜まりますが、安全には変えられませんからね。
疫禅士さんは、自転車圏内で帰ってもすることがないとのことで、仕事をするそうです。
井狭岳さんは、通勤に使っている電車が一部区間が地上を走っている為、帰ります。
世匙訳さんは、帰ってもいいですか?の一言で、疫禅士さんと井狭岳さんがいいよ。と言ったので、帰ります。
そして、私も地下ですが電車通勤ですので、鉄道会社のホームページに記載されている通りに運休になる可能性があるのです。
しかし、井狭岳さんは私が帰るのはあり得ないのです。
私は帰らず、
自分の仕事+井狭岳さんの仕事+世匙訳さんの仕事+疫禅士さんの仕事の手伝い
をするというのが、井狭岳さんの頭の中ではなっていたようですね。
◆
『今している仕事は準社員の仕事で、正社員の仕事じゃないから降格させるしかない。』
◆
1章でふれた疫禅士さんと問伝さんに呼び出されて、承諾させられた出来事ですね。
そもそも正社員の仕事とか、準社員の仕事とかあったってことが判明したのもこの時です。
確かに私は穫豎堰さんではないので、穫豎堰さんのようには出来ません。
スピードも入社10年の疫禅士さん達と比べられても、同じようには出来ません。
ダブルチェックに時間がかかるのも人間ですから無くすようには出来ても、全てを完璧には出来ません。
仕事の流れを知る為に、準社員の仕事を経験するのは分かりますが、準社員である世匙訳さんの仕事を引き継いだら、世匙訳さんは何の仕事をするのでしょうかね。
世匙訳さんは疫禅士さんと井狭岳さんに手伝ってもらいながらしていた仕事を私一人でして、その上で経理の仕事をプラス。
どう考えても一人でする仕事量ではありませんでした。
それに疫禅士さんは、努力も改善も全くないって言いますが、無意味にしているのが自分達だとは微塵も思っていないのでしょうね。
まともに頑張る=疫禅士さん達に付き従うということですからね。
正直給与が下がるとかどうでもよかったですね。
むしろ何故恩着せがましく2万円にしてあげたとか言われなきゃいけなかったのか。
前代未聞は私が言いたいぐらいですね。
◆
『スケジュールを何で登録してないの?』『予定の時間過ぎてるのにまだ終わってないの?』
◆
社内システムにはカレンダー機能が備わっています。
公開、非公開を決めて登録出来るので、外出や出張、自分のスケジューリングなど個々に登録しています。
まぁ面倒を嫌うこの会社では、会議のスケジュールぐらいしかほとんど使われず、登録していても見ていないのか連絡がきますので、あまり意味を成していませんでしたね。
私も最初は細かく分単位で登録していました。
どちらかというと、やった業務を忘れない為にですけど。
しかし、忙殺されるようになってからは、登録する数秒さえ惜しくて、締日などの締め切り以外は登録しなくなりました。
それが突然年明けに、スケジュールを分単位でカレンダーに登録するように。出来れば前日までに。と疫禅士さんから命令されました。
理由が分からないまま、命令なので登録するしかありませんでした。
(理由は後から分かりました。株東さんが入社して、株東さんが全員のスケジュールを把握したいと言ったからです。)
◆
しかし、忙殺される毎日なので前日に登録出来ない、私の仕事の順番は井狭岳さんや世匙訳さんのせいでコロコロ変わるので登録したとしてもその通りにならない、ので、仕方なく簡単なスケジュールだけ登録しておいて、当日終わったら時間を現実に直していました。
しかし、そんな自分達のことは棚に上げて、気が向いた時、私を批判したい時に言われます。
疫禅士さんは、会議や出張が多いので大体時間はその通りに進みます。
井狭岳さんは、自分の思い通りに事が運ぶのでその通りに進みます。
世匙訳さんは、スケジュール通りしかしないのでその通りに進みます。
私以外は確定したスケジュールなので、私にもそれを強要します。
私以外の確定したスケジュールで進み、私が個々のそれに合わせる形で動かなければならないので、私のスケジュールが事前に確定することは絶対にあり得ないんですけどね。
◆
『今のところ質問はありません、なんて予防線張らないで。』
◆
世匙訳さんに言われたのですが、これには驚きを隠せませんでしたね。
説明された後に、質問ありますか?って聞かれるじゃないですか。
質問があったら聞きますし、無かったら今のところ質問はありません。って言います。
それで、進めていく中で質問が出てきたら聞くという流れだと思っていました。
ところが、説明された時にしか質問出来ないようです。
しかも、私だけに適応されます。
世匙訳さんは、質問がある度に疫禅士さんや井狭岳さんに聞いています。
予防線って何でしょうね。
◆
『仕事が出来ない。』『この仕事に向いていない。』『この会社ではやっていけない。』『いない方がマシ。』
◆
井狭岳さんに言われました。
『ルーティーンを間違えるなんて頭がおかしいとしか思えない。どう思います?自分で思わないんですか?』のフレーズ付きで。
私がビックリして言葉が出ないでいると、井狭岳さんの思い通りの答えが出るまで連発されます。
その答えとは『その通りです。』という自己否定です。
それしか言えませんでしたけどね。
この頃は、というかずっとですが、散々出来ない出来ないって言われ続けていましたから。
最初は凄く傷付いていたのですが、繰り返し言われるので感覚が麻痺したのか疲弊したのか、自信が無くなり無理に納得しようとしていましたね。
寝耳に水な降格を承諾したのも、日常的な否定があって自分の存在意義が分からなくなっていたからです。
日常的な否定のループはこんな感じです。
◆
仕事の説明されますが本当に流れだけなので、その間に発生する疑問や問題、発生した時の対処法についての指導は含まれません。
疑問や問題が出てくると間違えてはいけないので当然、上司である疫禅士さん、先輩の井狭岳さんや世匙訳さんに指示を仰ぎます。
指示を仰いだら、判断材料である経験が無いのにも関わらず丸投げされ、自分で考えて判断することを求められます。
指示をしないと動けないの?とか、指示待ち出来て良いよねとか、言われます。
なので、分からないなりにも仕事を仕上げていかないといけません。
そしてスピードも求められます。
分からないまま進めるので、当然ミスが出てきてしまいます。
ミスはダブルチェック時に発見されますが、自分の考えや判断した経緯を述べる前に全否定されます。
ミスした自分が悪いんだと責め、ミスを繰り返さないように細心の注意を払って慎重に仕事を進めます。
慎重にすると効率が悪くなりますので、更なるスピードアップを求められ、時間制限を決められます。
時間制限は仕事に慣れた疫禅士さん達の基準ですので、私には到底クリア出来ません。
スピードを重視するので、細心の注意が払えずミスが増えます。
その度に全否定されます。
◆
ミスを防ぐ為、スピードアップする為、否定されない為、 正しい指示を仰ぐのですが正誤関係なく自尊心を傷付けられ全否定されます。
何をしても否定されるので何が正しいのか分からなくなってしまいました。
だから、自分で考えるのを止めて、メモとにらめっこし、言動を否定されればその時の正しいことをメモに追記して、常に否定されないように振る舞い従います。
常に疫禅士さん、井狭岳さん、世匙訳さんを中心に考えます。
常にミスをしないように、否定されないように、心身ともに緊張状態で仕事をします。
萎縮して声が掠れてしまったり、思考が停止したように頭が真っ白になって言葉が出てこなかったりして、会話さえ出来なくなってしまいます。
その間にも否定され続けます。
疫禅士さん、井狭岳さんと世匙訳さんに恐怖を覚えるようになりました。
そしてその恐怖は、否定のループとともに私を蝕んでいきました。
◆
今なら言えます。
正直、向いていませんし、やっていけません。
この会社では仕事は出来るかもしれませんが、育てる気のない人達となんてやっていきたくもありません。
判断力を奪われると、適切な行動が出来ないことを実感しました。
普段通りに出来ない時点で十分おかしいんです。
今なら異常さが分かります。
会社の皆がおかしいから、おかしいことに気付かないんです。
むしろ、この会社でやっていけなくて良かったと心の底から思います。
◆
『物を乱暴に扱う』
◆
特に井狭岳さんですが、この会社の人は総じて乱暴ですね。
机の引き出しを開け閉めすれば、バンと音がします。
ドアを閉める時に手を添えないので、バタンと音がします。
一度、井狭岳さんが資料棚の引き戸をガンと閉めた時、さすがに壊れると思ったのか、丁寧に扱って。と疫禅士さんが言っていましたね。
音を立てて威嚇でもしているのでしょうかね。
私は出来るだけ音が鳴らないようにしています。
音にビックリしてしまうので。
私以外は気にならないようですね。
◆
『整理整頓が出来ない』『勝手に机を交換させ新しい備品を奪おうとする』
◆
基本的に私以外は整理整頓が出来ません。
疫禅士さんと世匙訳さんは、デスクトップに大量のデータファイルが並んでいて、どこに何があるか探すのに苦労していました。
特に井狭岳さんは酷かったですね。
データファイルはもちろん、机の上や引き出しの中もめちゃくちゃでした。
まだ、穫豎堰さんがいた入社して間もない頃、『机移動して。』と井狭岳さんからいきなり言われました。
たまにネットワークの調子が優れず、一時的に机を移動して作業することがあり、この時もそれかと思っていたのですが。
『引き出し出して。』
『引き出しですか?』
『引き出しごとじゃないと面倒でしょ。コピー機に近くなるように交換してあげるんだから早くしなさい。』
席を決めた疫禅士さんには何も言われていないので、井狭岳さんの独断のようです。
(けれど、この時ばかりは面倒がってくれて良かったです。引き出しの中はゴミが詰め込まれていて、私は触れたくも無かったので。)
しかし、疫禅士さんは何も言わず涼しい顔で仕事中です。
引き出しだけでなくパソコンも交換するようで、デスクトップ本体とモニター、マウス、キーボードも移動しました。
◆
井狭岳さんのキーボードが置かれたままだったので、『キーボードのプラグも抜きますね。』と気を利かせたら。
『キーボード?キーボードも交換しなきゃいけないわけ?同じでしょ。』と言われましたが、同じではありません。
『違いますけど。』と言うと、『同じでしょ。よく見なさい。』と言われましたが、どう見ても違うのでもう一度言おうとすると。
『同じじゃないよ。配置がちょっと違うよ。』と疫禅士さんが言ったら『そうなんですか。』とあっさり。
私には『早く返しなさい。』と。
キーボードを奪おうとしたのは恐らく、井狭岳さんのキーボードが古かったからだと思います。
私と穫豎堰さんのパソコン機器は新しいものだったので、それが欲しかったんだと思います。
井狭岳さんのデスクトップ本体とモニター、マウスは比較的新しかったので、不要だったんだと思います。
強奪されなくて良かったです。
因みにこの後、電話対応中で来客対応が出来なかった時に井狭岳さんに言われた言葉が。
『来客来てるのに何で対応しないの?世匙訳さんに対応させて。世匙訳さんは席が遠いんだから、席が近い大河内さんが対応しなきゃ駄目でしょ。』
◆
席が近いとか遠いとか。
私と世匙訳さん、隣同士なので距離はたったの1席分なんですよね。
電話対応しながら来客対応って無理ですね。
しかも、井狭岳さんがその席にいた時は井狭岳さんはもちろん来客対応しないし、穫豎堰さんもしないし、放置だったので、全て遠い私が対応していたんですけどね。
ある時は、これも井狭岳さんなのですが。
過去の書類のデータが保存されている共有フォルダが経理部内に存在します。
私が使うのは営業から過去の書類の問い合わせがあった時なので、滅多にさわりません。
しかし、ある時、井狭岳さんが見たいデータファイルが無いと騒いでいました。
『大河内さんさっきさわってたよね。削除したんじゃないの?』
疑われました。
確かに、営業から問い合わせがあってさわっていましたが、削除なんてあり得ません。
デスクトップに必要なデータをコピーしてから作業しているので、オリジナルが無くなることはあり得ません。
しかし、井狭岳さんが信じる訳もなく、私に探せと騒いでいると、疫禅士さんが。
『ああ、そのデータなら私が移動させたの。』
データありました。
疑った私に謝罪はなく、良かったね。と3人で盛り上がっていました。
◆
データだけでなく、書類でもありました。
私が持っていると決め付けることが。
私が持っていた試しがありません。
単なる井狭岳さんの整理整頓不足です。
謝罪もあったとの報告も一切無いんですよね。
無いと困る書類なので私がありましたか?って聞いて初めて、あったけど。(何か?)と不機嫌に返事をもらうのです。
しばらくして、疫禅士さんが私の隣に移動しました。(理由は不明です。)
なので席の詳細が、
窓側:空席、空席、井狭岳さん、穫豎堰さん
入口側:PC、疫禅士さん、私、世匙訳さん
になりました。
そして穫豎堰さんが辞めたら、井狭岳さんの両脇は空席になったので、そこにクリアファイルや書類が山積みに。
椅子には鞄や傘などの私物が。
時たま飲み物をこぼして慌ててましたね。
因みに、窓側の一番左の空席は、疫禅士さんがたまに使っているからか、井狭岳さんは物を置きませんでしたね。
◆
『大きい大きい独り言』『長い長いため息』
◆
特に酷いのは井狭岳さんです。
ある時、長い長い井狭岳さんと世匙訳さんの話を聞いた後、井狭岳さんが一人でブツブツ言っていたので、また独り言か。と思っていたら。
いきなり。
『ふぅ〜ん、無視するんだね。もういい。』
と言ったのです。
すると、世匙訳さんが。
『大河内さん、無視とか人として最低だから。早く井狭岳さんに謝って。』
と私に向かって言いました。
意味が分からず固まっていると。
『ああ、もういいですから。世匙訳さん、私の言うことをきかない人に言っても無駄だから。』
と何故か私が井狭岳さんを無視したことになっていました。
そして、腹を立てている井狭岳さんのご機嫌を取りたいのか世匙訳さんが。
『大河内さん、早く謝りなさい。』
どうやらさっき終わったと思っていた話がまだ続いていたようです。
◆
井狭岳さんの独り言を世匙訳さんは律儀に返しますが、私は仕事に関係ないプライベートな自慢話や苦労話(○○に行った、△△に行きたい、だるい、疲れた、眠い)なので、反応はしませんでした。
(これでも最初は反応していたんですよ。でも、井狭岳さんが私に無反応で話が広がらないので反応するのを止めました。疫禅士さんはもちろん、世匙訳さんや穫豎堰さんとは盛り上がっているので、私が嫌いなのでしょうね。)
プラス、困った、何でだろう、どうしよう、などかまってアピールも含まれます。
怒鳴られた直後の出来事だったので、正常な判断が出来ずに。
『失礼な態度を取ってしまって大変申し訳ございませんでした。今後は二度とないように致します。』
と世匙訳さんに言われるがまま、頭を下げて謝罪しました。
しかし、不機嫌を全面に出している井狭岳さんは。
『今更遅いから。返事が出来ないなら意味が無いし、もういいって言ってるのに理解も出来ないのね。』
と自己完結されて終わりました。
◆
井狭岳さんは独り言だけでなく、ため息も大きいんです。
しかも、長いし回数も多い。
あからさまに私に向かって(私と会話した後)なんですよね。
私は無言の圧力を常に感じていました。
圧力といえば、個人的にですが井狭岳さんの声が苦手でした。
大きな甲高いキンキンした声だったので。
井狭岳さんの声のイメージは、スクールカーストで上位に君臨しているような、高校生ギャルのような感じです。
(因みに私は下位の下位ですね。声も低い方で、住む世界が違うみたいな感じですね。)
けれど、井狭岳さんは自慢していましたね。
『私がいると明るくなるって。』
感じ方は人それぞれですね。
しかし、それが東京出張に行った時に、東京本社の人達に言われたと言っていたので、私的には疑問でした。
研修で案内された時は静かで、挨拶した私の声の方が大きかったぐらいなので。
もしかしたら東京本社の人達は、静かな空間に現れた騒がしさに対して、お世辞を言ったのかなと。
疑い過ぎですかね。
◆
『十八番の責任転嫁』『自己正当化はお手の物』
◆
世匙訳さんがやらした時の話です。
ある日、一人バタバタしながら請求書発行をしていると井狭岳さんから、
『そんなこと(請求書発行)より顧客の情報登録をしなさい。』
と言われました。
どうやら営業から井狭岳さんに、急ぎの連絡があったようです。
大切な請求書発行業務を、そんなこと、と言い切ってしまえる井狭岳さんに閉口しつつ、営業からOKを貰った請求書は当日郵送なので、どうすればいいかと指示を請うと。
『はぁ?そんなことも一人で出来ないわけ?』
と、全て私がするのが当然という返答です。
しかし、当日郵送のリミットは後1時間です。
現状、請求書を折る作業を開始するところです。
全ての請求書を折って封筒に入れ、(私)
その封筒を入れ間違いがないかのチェックをし、(井狭岳さんと世匙訳さんで手分け)
チェック後の封筒をのり付けし、(私)
郵送する為に郵便局に行って受付票を取る。(私)
チェックを2人がかりでするのにも関わらず、ゆったりゆっくりお喋りしながらの作業なので、正直言って1時間でも足りないぐらいです。
◆
因みに一度、私があとどれぐらいで出来ますか?と聞いてしまった時がありまして。
『え?見て分かんないわけ?今忙しい中、必死でしてるんだけど。』
『チェックしてるんだから話しかけないで。』
『2人の邪魔しないで仕事しなさい。』
と、スリーコンボでした。
しかも、チェックの手を止めての口撃。
結局、その時は封をしていない封筒を郵便局に持ち込んで受付票を取った後、順番を待っている間にのり付けして事なきを得ました。
通常でも時間が足りないのに、そんな前科もあるので、頼み込んで頼み込んで頼み込んで、請求書は世匙訳さんが引き継ぐことになりました。
全ての請求書を折って封筒に入れ、(世匙訳さんと疫禅士さんで手分け)
その封筒を入れ間違いがないかのチェックをし、(世匙訳さんが入れた分を疫禅士さん、疫禅士さんが入れた分を井狭岳さんで手分け)
チェック後の封筒をのり付けし、(疫禅士さんと井狭岳さんと世匙訳さんで手分け)
郵送する為に郵便局に行って受付票を取る。(世匙訳さん)
とまあ、私と違って手厚く過保護にされているのを感じ取りながら、一人バタバタで顧客の情報登録をなんとか完遂させました。
◆
世匙訳さんのやらかしが発覚したのは、世匙訳さんに引き継いだ請求書を郵送した5日後。
とあるお客様から、関東本社に電話があったそうです。
違う会社の請求書が入っていると。
関東本社→問伝さん→疫禅士さんへ連絡が回り、責任の追及が始まりました。
請求書発行は私の担当なのでもちろん。
『会社を間違えるなんて無責任にも程がある。』
『見落としとか社会人としてあり得ないから。』
『信用問題にも関わる重大な過失なんだけど。』
矢継ぎ早に非難の嵐。
しかし、よくよく思い返していると。
電話があったお客さんの請求書を営業からOKを貰い郵送した日は、世匙訳さんに引き継いだ日でした。
社内システムでも確認が取れ、私の無実は証明されました。
そして、原因が世匙訳さんだと発覚した途端。
『今回はバタバタだったから仕方ないね。』
『誰にでもミスはあるから気にしないの。』
矢継ぎ早に擁護の嵐。
◆
しかも、今回の件を上に報告する為に顛末書を書く時も。
『簡単でいいよ。顛末書なんて形式的なものなんだから。』
『状況が悪かっただけなんだから。』
『お客さんも怒ってなかったしね。』
『営業が上手くやってくれるから大丈夫。』
擁護の応酬。
箇条書きを含む簡単な顛末書と、疫禅士さんがきつく注意すると上に報告した為、世匙訳さんは特にお咎め無しでした。
私とはえらい違いですね。
会社を間違えてる無責任でも、
社会人としてあり得ない見落としでも、
信用問題にも関わる重大な過失でも、
私以外なら何の問題もないようですね。
当然ながら、散々罵倒しまくった私に対して謝罪の一言もありません。
そもそも、世匙訳さんを擁護していた疫禅士さんと井狭岳さんも同罪なんですよね。
封筒に入れたの世匙訳さんと疫禅士さんで、
入れ間違いがないかのチェックをしたの疫禅士さんと井狭岳さんですから。
2人ともバタバタしてて覚えてないと言い張っていて、追及もしなかったのでどちらかは不明です。
もしも私だったらどうなっていたんでしょうね。
想像もしたくありません。
◆
『社内通報システムってあるけど、回ってきたとしても握りつぶせるから問題ないんだよね。』
◆
これは、関西支社に顔を出した店長が言っていました。
会社には、セクハラ、パワハラなどを受けた際、通報出来るシステムが2種類あります。
1つは、店長、エリアマネージャーへ。
もう1つは、役員、会社の提携専門機関へ。
無記名で直接通報出来るのです。
しかし、実情は。
店長、エリアマネージャーだと、無記名であっても大抵特定出来るようです。
役員にきた場合でも、一旦店長、エリアマネージャーに確認するようで。
会社の提携専門機関へは最後の手段のようです。
疫禅士さん、井狭岳さん、世匙訳さんは自覚がなく無関係だと思っているのでしょう。
立ち回り媚びを売るのが上手く、セルフプロデュース能力を持っているので、一生懸命仕事をしているように見えるから高い評価を得ることが出来ている人達ですからね。
揉み消せることで、店長と盛り上がっていました。
◆
『新しい風を期待しているよ。』
◆
これは二次面接という名の社長面接時、社長に言われた言葉です。
疫禅士さんは新卒から10年勤めているし他の会社を知らないから、上司になるけど気付いたことがあったらどんどん言って会社を良くしていってね。
こんなことを言われて、私も期待していました。
切磋琢磨しながらより良い会社になっていくことを。
ところが、その想いを見事に裏切られたことはご存知の通りです。