「いつも泣いてる訳じゃないよ」

プウッと頬を膨らます

「(笑)今度は怒った、お前表情コロコロ変わっておもしろいな」

「おもしろいなんて言われたの初めて

三ツ矢くんはあの笑顔は作り笑いだったの?」


「うーんどうだろ、無意識、無自覚かな、管野を見てたら笑えるかも」

「いつでも笑ってください、泣いてることも多いけど」

「国語の教科書で泣いてる奴は初めて見た」

「動物の話は弱いんです」

「あのさ、火曜日しばらく一緒に帰んない?」

「いいけど……私と帰っていいの?」

「いいよ、毎日でもいいけどさすがに部活休めないからな」

「私でよければお願いします」

頭を下げた

「そんな、こちらこそ(笑)」

二人は笑い合った

「じゃあ俺、帰る、また明日学校でな」

「うん、気をつけてね」


晴輝は御堂を出て帰っていった

雨愛は最後に合掌をして家のほうに戻る

タオルを洗濯機に入れキッチンへといく

「帰っていったよ」

「そうかまた彼は来るのかな?法事をいつするか話さないといけないから、こないなら電話するけど」

「火曜日にお墓に来てるって」

「じゃあ、火曜日会うから本堂に連れてきてくれるか?」

「わかった」

次の日席についた雨愛は晴輝が来るのを待った


法事のことを聞いてあと……何だっけ話すこと
雨愛は昨日ほっぺたをつついたことなど思い出していた



あれ、来ない

「晴輝休みだって」

「マジか、今日体育あったのにサッカーあいついると勝てるはずだったのにな」

「風邪らしい」

昨日雨に濡れてうたたねしちゃったからかな

どうしよう、服貸してあげれば……

その日の雨愛は心配で何も手につかなかった

雨愛は急いで家に帰るとお母さんに住所を聞いた

「雨愛が行って役に立つの?」

「でも、風邪ひいて一人なんてさびしいよね」




「それはわかるけど三ツ矢くんにはこれから先そういうことも一人で乗り越えていかなきゃいけないのよ」

「だって……わかっててほっとくことは出来ないよ、知ってしまったんだもん」

雨愛は涙を溜める

「はあ、全く本当は個人情報だからね、他の人には言わないでね、あくまでも同級生として誰かに聞いたってことにしてよ」