【応募した部門】青春恋愛
【あらすじ】
少し未来の北海道。高一の綺羅は祖母と共に暮らしている。経済的な理由でスマホを持てない綺羅は、浮いた存在だった。科学部部室で泣いていると、部活仲間の優理に慰められる。綺羅はスマホなど無くなればいいのにと嘆く。
翌朝、太陽嵐により高高度で運用されていた人工衛星が次々に故障し、世界中が大混乱に陥る。情報通信システムは壊滅状態、電力は不安定に。富裕層と情報弱者しか持っていない固定電話のみが、個人間の連絡手段となる。宇宙デブリが片付くまで十年かかるとされ、全世界が軍事的緊張を強いられていた。核兵器から守るため、子どもは外出禁止となる。綺羅と優理は電話で励まし合う。
優理も養子であることから、綺羅のことを他人とは思えず、彼女を支えるのは自分の役目だと思う。そんな中、綺羅の祖母が倒れてしまう。
医師になった優理は綺羅と結婚する。花嫁の代わりに花婿が養父母への感謝の手紙を読んだ。血の繋がりはなくても心が繋がっていれば家族になれるのだと学び、自分達も幸せになるのだと……。
