「そしてつけられたのが、お星さまキラキラのきらちゃんと、ユーリ・ガガーリンのゆうくんっていう、星空にちなんだニックネーム、だったはず」

「そうそう! キラキラのきらちゃんって呼ばれてたの! 懐かしい」


 ああ、だんだん思い出してきた。

 私はゆうくんが大好きだったんだ。

 今よりもっとやんちゃで、元気いっぱいで、優しかったゆうくん。


「俺さ、君がいつも悲しい顔をしていたのが、気になってたんだ。あの頃、俺をたくさん励ましてくれた優しい君が、いろんなことに耐えているのは知ってた。だから、今度は俺が励ます番だって思った」

「そう、だったの……」

「転んで泣いたら『いたいのは、いきてるしょうこ!』って笑い飛ばされてさ。先生に叱られて泣いたら『いいこいいこ』してくれた」

「そんなことも、あったような……」

「ほら、君は自分がしてあげたことを忘れている。控えめでそれがいいところだと思うけれど、俺のことまで忘れちゃってたていうのは困るな」

「ごめんなさい……」

「でもさ、今ならもう、忘れない、だろ?」

「何を?」