このまま大学生になり、違う学校へ進学したら、このあいまいな私達の関係は自然消滅するのではないかと思っていた。
それでいいのだろうかと、受験が終わってから毎日自問自答していた。
私は優理君に何度も励まされた。
彼がいてくれたから、この大学へ進学できた。
私にとって、人生を変えてしまうような影響力のある人だと思っている。
だけど、彼自身は私のことをどう思っているのだろう。
貧乏で、社会的弱者で、目立たない存在の私。
裕福で、家族に恵まれ、誰からも好かれる人当たりの良い優理君。
彼にとって、私はマイナス要素しかないような気がしてきた。
離れてしまう今が、私にとってチャンスかも知れない。
優理君という頼れる男子から独り立ちするなら、今しかない。
新しい生活が始まり、寂しさなんて感じている余裕もないような今だったら、笑ってお別れできるのではないだろうか。
そんなことを考えて、カレンダーに運命の日を書き込んだ。