大学入試が終わり、いつもの四人で守屋家に集まって自己採点会、という名のお疲れ様会を開いた。
四人とも、ボーダーラインを超えていた。
私だけダメだったらどうしよう、などと考えて青くなっていたけれど、結果を見てそっと胸を撫でおろす。
私と一花は、同じアパートでルームシェアする予定だ。
優理君は、北大近くのマンションで一人暮らしをするそう。
松本君は、学芸大近くでアパートを探す予定、らしいけれど、まだ決まっていないそう。
どうやら、松本君のお父さんが今度は東京に転勤する可能性が高いから、らしい。だったら家族で一緒に住めるから、それはそれで羨ましいと思う。
私と優理君は、相変わらず毎晩のように電話で話していた。
一花や松本君、それに学校のみんなも、私と優理君は付き合っていると思っているらしい。
私ももう否定することに疲れたから、そういうことにしている。
だけど、私は一度も優理君から「付き合おう」と言われていないし、私も言った覚えはない。