一花の家から戻り、大急ぎでお風呂を済ませたら、優理君からの電話を待つ。
私が夜、ひとりで家にいることを知って、心配してくれているらしい。
カルマの火から、ほぼ毎日電話で話すようになっているので、私の大事な日課のひとつとなった。
今日もまた、いつもの時間に電話のベルが鳴った。
「もしもし」
『もしもし。今、大丈夫?』
「うん。お風呂から出て、髪も乾かしたよ」
『寒くなってきたから、湯冷めしないように』
「あはは。優理君、お母さんみたい」
『失礼な。でも、ホントに風邪流行ってるから気を付けよう。もうすぐクリスマスだし』
「そっか。あと三日だ!」
『今年は雪が積もってないし、イルミネーションもないから、クリスマスっていう感じが全然ないよな』
「うん。サンタさんどこにいるのって感じだよね」
『ところで、綺羅のクリスマスの予定は?』
「……おばあちゃんのところ。あとは一花の家でクリスマスパーティーができればいいなって」
『そっか。そうだよな……』
「優理君の予定は?」