明日も君の声が聴きたくて

 絶望したまま病院で過ごし、すっかり遅くなった。

 一花のおばさんが私を迎えに来てくれるまで、私はただ不安な気もちを抱えて長椅子に座っていた。


 一度家に帰ってから気が付いた。

 きっと、優理君は電話に私が出ないことで心配しただろうと。

 やっと学校が始まったというのに、私はこのままでは出席できない。

 欠席の連絡は一花に頼むとして、優理君にはどうやって伝えよう。

 それもやっぱり、一花に頼むことにした。


 季節外れの始業式となった朝、私は病院へ、一花達は学校へとおばさんが送ってくれた。

 優理君に渡してもらう手紙を、車の中で一花に託す。

「これ、ゆ……守屋君に渡して欲しいの」

「今、下の名前で呼ぼうとしたでしょ」

 しまった。今回は気づかれた。

「いやあの……うん。そう呼んで欲しいって言われてるから」

「おお、どうしよう、私の綺羅が守屋君の綺羅になってしまう!」

「そういう意味じゃないんだけどさ。話せば長くなるからまた今度ね」

「あ、もう病院に着いちゃった。じゃあね。先生にも伝えておくよ」

「ありがと。あ、松本君にもよろしく伝えて」

「了解。頑張れ、綺羅」