「うわぁぁぁぁぁ

「なにしてんの?」

「マジで、早く先生呼んで来い。誰でもいいから、早く先生呼んで来い。大変なことが起きた!」

クラスメイトはこの光景を見て、混乱状態だ。一気にパニックになり、慌てふためく。そしてみんな、僕から逃げるように離れる。

ーーーーーー散々、僕がいじめられていたときは先生を呼んでくれなかったのに、こういう状況になったら慌てて先生を呼ぶのかよ。てか、なんで僕がやり返した途端に先生を呼ぶんだよ?意味わかんねぇ。

「チィ」

どこか納得のいかない僕は舌打ちをして、ハサミが刺さっている不良生徒に近づいた。

「痛い痛い、マジでヤバイ」

今まで僕をいじめていた不良生徒はその場に倒れ込み、悶え苦しんでる。よほど痛いのだろう、不良生徒の表情がゆがむ。そして、涙を流しているように見えた。

ーーーーーーいい気味だ。

やり返せたことにうれしくて、自然と僕の顔から笑みがこぼれる。