「おはよう」
二階からリビングに降りると、僕は元気よくあいさつをした。
六年前の自分と比較しても、その声のトーンは全然違う。
「おはよう、未来。今日は結婚式なんだから、早く支度してね」
六年前と変わらないのは朝は、いつもバタバタと忙しい光景が広がっている。けれど、今はそんな日常すらも大切に思える。
僕はテーブルの上に用意されていた、朝食を食べ始めた。
温かいみそ汁に、真っ白なご飯。おわんから温かいみそ汁の湯気が、ゆらゆらと立ち込めている。
僕は、ゆっくりとみそ汁をすすった。母親のみそ汁が、僕の口の中に広がる。
今までなにも感じなかったが、社会人となった今の僕は、母親の作る一品一品の料理がとてもおいしく感じる。
僕はテレビのリモコンを手に取って、電源ボタンを押した。すぐさま機械が反応し、テレビ画面が映る。
「おはようございます。朝から、悲しいニュースをお伝え………」
僕は、瞬時にテレビの電源ボタンを押して画面を消した。
六年前までは人の不幸を聞くのが好きだったが、美希さんが亡くなってから、他人の不幸は好きじゃなくなった。
二階からリビングに降りると、僕は元気よくあいさつをした。
六年前の自分と比較しても、その声のトーンは全然違う。
「おはよう、未来。今日は結婚式なんだから、早く支度してね」
六年前と変わらないのは朝は、いつもバタバタと忙しい光景が広がっている。けれど、今はそんな日常すらも大切に思える。
僕はテーブルの上に用意されていた、朝食を食べ始めた。
温かいみそ汁に、真っ白なご飯。おわんから温かいみそ汁の湯気が、ゆらゆらと立ち込めている。
僕は、ゆっくりとみそ汁をすすった。母親のみそ汁が、僕の口の中に広がる。
今までなにも感じなかったが、社会人となった今の僕は、母親の作る一品一品の料理がとてもおいしく感じる。
僕はテレビのリモコンを手に取って、電源ボタンを押した。すぐさま機械が反応し、テレビ画面が映る。
「おはようございます。朝から、悲しいニュースをお伝え………」
僕は、瞬時にテレビの電源ボタンを押して画面を消した。
六年前までは人の不幸を聞くのが好きだったが、美希さんが亡くなってから、他人の不幸は好きじゃなくなった。