「………」

美希さんと店で会えないまま、ゴールデンウィークを迎えていた。バスの車内もゴールデンウィークのせいなのか、人もいつも以上に多い。子供連れの母親がいたり、若い男女がいる。バスの席も空いておらず、家族でつり革を握りしめている人の姿も見えた。

「………」

僕は目をつむって、朝の光景を思い出した。


ーーーーーー今から、三時間前ーーーーーー。