ーーーーーー数分後。

若い男性店員が、頼んだメニューを私たちのテーブルまで運んできた。

白い食器に載せられたスパゲティと、オムライス。パスタの上には赤いミートソースがたっぷりかかっており、ふわふわのオムライスはきれいに卵が巻かれており、そのうえから赤いケッチャプソースがかかっていた。

「梢は、大阪の実家を離れて、京都で一人暮らしをしてるんだよな」

「うん、そうだよ」

優太の問いに、私はコクリとうなずいた。

彼とは同じ学部だったこともあったせいか、私が一人暮らしをしてることは優太は知っていた。

「いいなぁ、一人暮らし」

優太は、スプーンでオムライスをすくって食べながらそう言った。

「そんなことないよ。一人暮らしだってけっこう大変だし、家は狭いから」

私はフォークとスプーンで、パスタにミートソースをからませながらそう言った。

パスタがミートソースと混ざり合い、赤くなる。