「神………様………?」

「いかにも」

私の胸からピョンと軽やかに飛び降り、胸を張っていばった態度を見せる、神様。

見た目は普通の五歳児で、全然神様には見えない。

「はぁ。どうでもいいけど、ここはどこなの?」

そう言いながら、私はあたりを見渡した。

あたりは琥珀色の世界がどこまでも広がっており、まるで死後の世界のように思える。

「ここは、私が作った特別な世界だ」

「へぇ?」

また、中二病みたいな発言を耳にして、私は呆れた表情を浮かべた。

「もうその神様キャラ、しんどく………」

「梢。お前はナイフで刺されて殺されたことは覚えているよな?」

ーーーーーードクッ。

遮って彼は、私が殺されたことをすんなり言った。

「なんで、知ってるの………?」

私は、不安そうな表情を浮かべて訊いた。

「言ってるだろ。私が、〝神様〟だから。お前が死ぬ場面を、この世界から見ていたんだ」

私に指をさして、そっけない言い方をする神様。

ただの神様キャラを演じている子供の遊びかと思ったが、私の死を知っていたことに彼が本物の神様じゃないのかと思った。