「私、二人を殺したんだよ！私が生きたせいで、詩織たちは死んだんだよ！そんな私に、生きる資格なんてないよ！」

私は、詩織の服をギュッとつかんで大声で言った。

「じゃあ、梢が死ぬ人生がよかった？」

詩織は私の背中に手を回して、強く抱きしめて訊いた。

顔は見えないが、近くから詩織のすすり泣く声が私の耳に聞こえる。

「それも嫌だよ」

私は詩織の背中に手を回して、ギュッと抱きしめた。

私が死ぬ人生だったら、優太や詩織は生きる。でも、けっきょく三人一緒に生きることはできない。

「私たち三人は、一緒に生きることはできないの？」

私は、神様に視線を移して訊いた。

「できない」

神様は、冷たく言った。

「どうして？」

私は、泣きながら訊いた。

「お前が、この人生を選んだからだ。何度も私は、忠告したはずだぞ。どんな人生でも一回は、〝不幸〟はあるし、タイムリープできる回数は限りがあるって」

「でも、こんな人生は嫌！」

私は、赤く充血した目で大きな声で叫んだ。

もう、どれぐらい泣いたのかもわからない。