「おい!言葉をまちがえるなよ、女。このペンダントは、もともと私のものだ。だから、返してもらったんだ。言ったよな、私。タイムリープは、何回もできないって」

「嫌よ!優太も詩織もいない、この先の人生を生きるなんて!なにが幸せになれるチャンスを与えたよ!不幸ばっかりじゃないの!」

私は怒った口調で、反論した。

「私、それも言ったよな。どんな人生でも、不幸は必ず一回は起こるって。お前は、その人生の幸せに気づかなかったんだ」

指をさして、神様は私に指摘するように言った。

「冗談じゃないよ。今までの人生振り返っても、私にいいことなんかひとつもなかったよ。どこに、幸せがあったの!」

「じゃあ、お前はあのとき死んどけばよかったか?」

神さまの低い声を聞いて、私は「えっ!」と驚きの声を上げた。

神様の言葉を聞いて、優太とデートした記憶が私の頭に浮かび上がる。