「やっぱり、同一人物なのかな?ネットに書かれていた年齢もほとんど同じだし、画像を見てもなんとなく似てる感じがするし………」

結衣は斎藤のことを思い出したのか、不安そうな表情を浮かべた。

「ネットの書き込みだけで、人を犯人扱いするのは私はできない」

私はスマートフォンを切り、はっきりと結衣に言った。

「でも………」

まだ不安そうな表情を浮かべる、結衣。

「匿名でネットに書き込んでる時点で信用できないし、そんな書き込み今の時代いくらでもできるんだよ」

不安そうにしている結衣を見て、私は冷静な口調で彼女に言った。

「でも、私なんだが不安で。だから、千春にあのお客さんの接客を私の代わりにやってほしいの」

結衣は両手を合わせて、お願いするように私に言った。

「それは、お客さんが決めることじゃないの?それに高いお金払って結衣に会いに来てくれているんだだから、その発言はダメだよ」

私は、結衣に諭すように言った。

「そうだよね。変なこと言ってごめん」

そう言って結衣は、個室から出て行った。