「そうかもしれないね」

私は、あっさりとした口調で答えた。

「そうかもしれないねって。お前は、幸せになる気があるのか?せっかく好きな人とデートまでできたのに、なんでまたタイムリープするんだよ?」

こっちの世界から私の行動を見ていたのか、神様がタイムリープすることを指摘した。

「私にも、よくわからないんだぁ」

そう答えた瞬間、私の脳裏に優太の姿が浮かび上がった。

瞳に涙がうっすら浮かび、視界がにじんだ。

「わからない」

神様は、ピクリと眉を動かした。

「うん」

「どういうこと」

そう言いながら神様は、怪訝そうな表情を浮かべた。

「………」

私は神様の質問を無視して、ゆっくり歩き出した。

どこまで歩いても、琥珀色の世界だけが広がっていた。