「今、何年?」
「高3」
「じゃぁ、あたしらより2個上だ!」

女の子達に話しかけられている涼太はへらへらしていて、なんだか楽しそうだ。

その横顔をじっと見ていると、「なぁ」と冴島先生がまた声をかけてきた。

「宮坂って、やっぱりあいつと付き合ってんの?」
「は?」

ばっと勢いよく冴島先生のほうを振り返ると、目が合った彼がにやりと楽しげに笑った。

それから涼太のほうにちらりと視線を投げて、また意味あり気に、にやりと笑う。

「は? そんなわけないでしょ。何を根拠に!」

やや息を荒げながら言い返すと、にやにや笑っていた冴島先生がふっと一瞬、真顔になった。

「だって、木瀬を睨んでたお前の目。すごかったし」