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「紗幸希、時間あるならちょっと遊んで帰ろうよ」
担任の柴崎先生の別れの挨拶が終わると、亜未があたしのそばに駆け寄ってきた。
「いいよ」
「じゃぁ、涼太と上原くんも誘おう」
亜未が涼太と上原くんに声をかけにいく。
ふたりから了承を得ると、あたし達は並んで教室を出た。
亜未と話しながら廊下を歩いていると、前方から歩いてくる人物に気づいた涼太が明るい声でその名を呼んだ。
「あ、大ちゃん」
「おー、帰んのか」
「うん、大ちゃんは?」
涼太に問われ、冴島先生がポケットから取り出した煙草の箱をあたし達にちらりと見せる。
「あー」
見せられたそれに、あたし達4人は揃って頷きながら苦笑した。