不思議そうに首を傾げていると、冴島先生があたし達の後ろにいる誰かに向かって手招きをした。
「里見、お前も入れば? こいつらと仲いいんだろ?」
「あ、萌菜じゃん。入って、入って!」
萌菜に気づいた亜未が、彼女を呼び寄せる。
萌菜はちょっと躊躇ってから、あたし達のそばに歩み寄ってきた。それから、そっと一番端っこに並ぶ。
上原くん、あたし、涼太、亜未、萌菜。その順番で肩をくっつけ合うようにして並ぶと、冴島先生が今度こそスマホのカメラのシャッターを押した。
「大ちゃん、次は一緒に写って。上原くん、撮ってくれる?」
「じゃぁ、あとであたしも!」
5人で写真を撮ったあと、亜未と萌菜が冴島先生のそばに群がる。
冴島先生の隣にくっつくように並んで写真を撮ってもらう亜未と萌菜をぼんやりと遠目に見ていると、涼太があたしに声をかけてきた。
「サユ、ちょっとだけいい?」
振り向くと、涼太が少し緊張したような顔であたしをじっと見つめてくる。