ミワが香川くんが気になっていると知った他のみんなは、彼女の恋に興味津々で。

「どうして急に気になりだしたの?」
「どこが好きなの?」

と、ミワに詰め寄っていろいろと質問攻めにした。

「頑張ってね、ミワ。あたし達、みんな協力するし」

ミワから香川くんについての情報を散々聞きだしたあと、仲間内の誰かがそう言った。

その言葉に賛同するように、全員がにやついた顔で頷く。

もちろんそこで、あたしも頷いた。

特に何ができるわけでもないけれど、本気でミワの恋を応援していた。

ミワの香川くんへの想いを知ったあたし達は、それから何かにつけて彼女が彼と話すきっかけを作ろうと努力した。

学校行事のときはできるだけミワが彼と同じ班になれるように仕組んだり、お弁当を食べるときに彼が食べている近くに机を寄せてみたり。

そうしているうちに、ミワと香川くんの距離は初めよりはちょっとだけ近くなり、そのついでにミワと仲がよかったあたし達も彼と話をする機会が増えるようになった。