「うん、これから勉強も本格的になるし、その前にね。文化祭が終わったら言おうって、密かに決めてたんだ」
亜未が、期待半分不安半分といった様子で恥ずかしげに笑う。
「そっか、そうなんだ。頑張ってね」
あたしの言葉に、亜未が頬を染めながら小さく頷く。
胸が、鈍い音をたてて軋むのがわかった。そのずっと奥が、締め付けられるみたいに痛い。
『後悔しねぇの?』
その痛みに堪えるように胸に手をあてたあたしの耳元で、そんなふうに囁く誰かの声が聞こえたような気がした。
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