頬が引き攣るようにぴくりと動いて、それに気づいた涼太が笑った。
「あれは上原とか亜未とかも一緒に、4人で写ってるだろ。だから、こっちと入れ替えてよ」
「は、何言ってるの? 何であたしが、そんなことしないといけないのよ」
あたしの言葉に、一度は笑った涼太の表情が固くなる。
「サユ、あのさ。たぶん気付いていると思うけど、俺、お前のこと本気だから」
涼太があたしの目をじっと見据えながら、いつになく真剣な声でそう言った。
涼太の言っている言葉の意味を頭できちんと理解しながら、あたしはわざと鼻で小さく笑う。
「何よ、本気って」
冷たい素振りでそう言ってみたけれど、それでも嘘をつけない心臓が、ドクドクと激しく脈打っていた。
「だから、本気なんだって。俺、1年のときからサユのことずっと好きだった」
涼太の言葉があたしの心臓を真っ直ぐに貫いて、それからきゅぅっと強く締め付ける。
同時に萌菜に写真を撮られたときに見た亜未の表情が思い出されて、あたしの心臓はさらに強く締め付けられた。