「うん、そう。午前中に連絡があってさ。でも、ホントは行きたくないんだよ。数合わせみたいなもんだし。でも断り切れなかったんだ。ゼミの子の誘いだから」
 ボクもマユと大学生だが、通う大学は違う。マユの大学の交友関係をボクは知らない。

 ほとんど無意識にマユの大学生活を想像して――いや、妄想しかけて止めた。ポジティブな、いや時としてアグレッシブとさえ言えるマユの行動を、周囲にどのように眺めているのだろう。それとも猫なんか被ったりしているのだろうか。