かすみは気持ち悪いほどに勘が働くのだ。
かすみは俺のことを好きになる女も俺の好きなタイプも全て当ててきたのだ。
その実績は九割九分で。
普通の悩みを相談するには最も適した相手なのだが、時々かすみから発せられる俺の核心を突くような言葉に驚かされてきた。
なのに絶妙に誰にも会いたくないタイミングでこいつに会ってしまう。
中学二年の時がいい例だ。
後輩に流されて付き合うことになったことをかすみに知られた挙句、学年中を俺の噂が席巻し、ついには先生や親にまで知られる始末だった。
結局当時の彼女とは元カレの先輩といざこざが面倒になり一か月で別れたのだった。