家に帰るとポケットのスマホから通知音が鳴った。急いで画面を見ると愛美からのメッセージだった。身に覚えのない約束に戸惑った。
『デート楽しみ♡』
えっと、デートの約束なんてしたっけ?
今日の愛美との会話に頭を巡らせる。そうか、帰り道に愛美、何か俺に言っていた気がする。それがデートのことだったのか。また俺、愛美に見惚れて彼女の話、聞きそびれてたのか。
『ごめん、いつだっけ?』
俺がメッセージを送るとすぐに既読がついた。
『日曜日だよ?』
『そうだった笑』
『もう!!11時30分に風見鶏時計広場だよ!寝坊しないでね』
人差し指を可愛く立てたクマのスタンプと共に送られてきた。
『絶対しない』
俺も同じキャラクターのOKスタンプを送った。