白が溶ける。

青春・恋愛

碧雲宗/著
白が溶ける。
作品番号
1555589
最終更新
2020/07/19
総文字数
3,860
ページ数
9ページ
ステータス
完結
いいね数
4
ランクイン履歴

総合76位(2020/08/06)

ランクイン履歴

総合76位(2020/08/06)

春に触れられて、君に触れられて

私たちの冬は──白が溶ける。








表紙画像▽
ちゃりんこ(@tyarinko_manga)様より
あらすじ
家からそう遠いわけでもないこの場所で、住所どころか、名前も、年齢も、連絡先も、なに一つ、全てを知らない君と毎年の冬を迎えて過ごす。

雪が降らないと、冬が来た気がしないように。
私は君に会えないと、冬が来た気がしないの。

白に溶かされる、私と君のひと冬の物語。

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この作品のレビュー

★★★★★
投稿者:Nia.さん
最後はあなたに託された
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最後は私たちに委ねられた。読了後の今、直感的にそう思いました。人々の感性を色で表すのなら、まるで白は何色にでも変えられるかのように。だからきっと、この物語は、読者一人一人によってラストが違う。 白が溶ける。 なんて綺麗な表現なのだと、いつしか心奪われていた。短い作品なのにも関わらず、ずっとこの世界に浸っていたい、冬が待ち遠しい、そう恋焦がれてやまなくなってしまう本作品。 一つ一つの描写が細かく、読み返せば読み返すほど、白が深まる。何とも言えない不思議な世界観と彼らの繊細な心情の変化に心揺さぶられました。 何と言っても雪を表す言葉の粒が洗練されており、それがたまらなく心地良い。一つの音楽のように頭の中に広がり溶け込む。そんな紡ぎ出された文章に圧倒されるばかりでした。 お気に入りのフレーズを最後に書かせていただきます。 『春に触れられて、君に触れられて 私たちの冬は──白が溶ける。』

2020/08/03 03:19

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