修学旅行は二泊三日。

2日目がメインで、旭山動物園とかに行く予定だ。

今日は札幌周辺の街を観光することになっている。


一番前を平塚くんとクラスでの盛り上げ役的存在の林くん、
その後ろを結と篠原さん、
最後尾を私たちが、並んで歩く。


私たちの前で穏やかに笑う篠原さんを見て、
とりあえず安心した。

班の男子はクラスでも目立つ人たちだから、
控えめな篠原さんが嫌がるのでは、と
結と心配していた。

でも、楽しそうでよかった。


「何ボーッとしてんだよ。」

「え?あ、ごめん。」

突如宮に声をかけられ、ドキッとする。

「だから。
もうちょい前と離れて歩こうぜっつってんの。
会話聞かれる。」

「ああ、うん。」


この人は、結とかに本性を出すつもりはないのだろうか。

まぁ、クラスでも仲が良い方の林くんにも
爽やかに笑っていたから、
相当ハードル高いんだろうな。

疲れるだけだろうに。