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翌朝ーー


「一睡もできなかった…。」


鏡の前で自分のひどい顔を見て、
ため息をつく。


最近は少しずつ眠れるようになっていたのに…
これじゃあ5月に逆戻りだ。

なんか体調も悪いし。


「はぁ…」


もう一度ため息をつくと、
切り替えて今日の朝の準備を始めた。


うん!やっぱり言い過ぎだったな。

宮のこと嫌いじゃないし、
友達に近いとすら思ってたのに。

昨日も保健室に来てくれたんだよね。

ちゃんと謝れたらいいけど…。


それでもやっぱりあの爽やか演技は
イライラしちゃうんだよなぁ。


朝の準備を終え、またいつも通りの時間に家を出た。


よし、宮に言い過ぎましたってちゃんと謝ろう。

できれば、あの女子二人にも。


私は意気込んで学校の門を潜った。