「おはよう。大丈夫?」

「結…。ありがと。」


一日中寝てたんだ…。

体を起こすと、吐き気はほとんどなくなっていた。


「途中で宮くんも来てたよ。」

「……。」

「何かあったの?
それとも不眠症のせい?」

「わからない…。
でも、宮にひどいこと言っちゃって…
なんか、そのあと…」


あの時のことを思い出すと、
また吐き気がモヤモヤと広がり始めた。


「円。ごめん。わかった。
無理に考えなくていいよ。
帰ろう。」


結の顔を見上げると、
とても穏やかな笑顔を浮かべていた。

なんだかホッとして、
落ち着きを取り戻していく。


「立てる?」

「うん…。」


結に支えられ、立ち上がると
少しクラッとするけど歩くことはできた。


そのあとはゆっくりゆっくり家まで帰り、
結はお粥まで作ってくれて帰っていった。