「あぁ、なるほど!
ありがとう、円。」


ニッコリ爽やかスマイルを向けられ、
さっきまでの居心地のよい気持ちが一気にしぼんだ。


「いいよ、じゃあね。」


私が宮の前の席を離れようとすると、

「あの!」

とさっきの女子二人に声をかけられた。


「何。」


私が視線を向けると、二人で肩をびくっとさせた。


え、そんな怖い?

私にらんだりしてないのに…。

それとも、宮がいるから被害者ぶってるのかな。


醜い考えが浮かび、慌ててそれを頭から振り払った。


そんな私の考えのせいか、
二人は今度は宮に向かって質問した。


「ふ、二人って付き合ってるの…?」
「最近、よく一緒にいるよね?」


あぁ、そういうこと。

朝早く教室に二人きりだったら
そりゃそう思うよね。


宮、なんて説明するんだろ。

気になって私も宮の方に視線を移した。