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「はぁ、めんどくせぇな。」
昼休み、人気がない屋上の端で結を待つ。
宮に結との問題をおおまかに伝えたが、
暇さえあれば、愚痴を言っている。
「結来るよ。
その腹黒隠さなくていいの?」
「俺はお前と違って器用だから、
すぐ切り替えられるんだよ。」
「あっそ。」
結も、憧れてる宮がこんなのだって知ったらガッカリするだろうな…。
「てゆーか、俺何すればいいの?
いる必要なくね?」
「宮がいると安心するし…。
あ、ご飯食べてていいよ。」
「今日も相変わらず意味不明だな。」
「うるさい。
あと、なんか時々フォローして。」
「『なんか時々フォロー』って…
一番難しいんだけど。」
「宮、コミュ力高いし、お願い。」
「……。」
宮はまた返事をしなかった。
その時、屋上の扉が開き、
結が入ってきた。