「あ。」


登校中、バッタリと宮に会った。


「宮、おはよう。」

「もう早く登校してくんのやめるわ。」

「……。」


宮は相変わらず私を嫌っている。

まぁ当然なんだけどさ。

私も別にこいつが好きなわけでもなんでもないし。

好きになるなとか言われてるしね。


「今日は昼休み。
屋上に来て。」

「は!?お、屋上?
人がいるだろ。」

「昨日言ったでしょ?
今日は別の問題。」

「チッ…」


宮は舌打ちをすると、
返事もせずに早歩きで行ってしまった。


結と二人きりで話し合うより、
宮がいる方がまだ冷静でいられる気がする。

それに結、宮のことカッコいいって言ってたし、
きっと呼び出しにも来てくれる。

せっかくだし、使えるものは使わないと。


そんな最低なことを考えるようになった自分に気付き、
結が離れていくのも当然かもしれないと思った。