「まぁ、バレたならもういいや。
めんどくさいし。」
「それが本性なんだ。」
「まぁね。だから何?」
宮くんは開き直ったように、
座る姿勢を思いっきり崩した。
「なんでそんなキャラ作りしてるの?」
「キャラ作り?
ただの処世術だよ。
一番俺が楽できる生き方が"あれ"なだけ。」
「そう。」
「高山さんもさぁ、
なんでそんな『キャラ変』したわけ?
前の方が明るいいい人キャラで良かったよ。
もともと美人なのに、もったいない。」
「私はキャラ作りとかじゃないよ。」
「へぇ~。まぁ興味ないけど。」
宮くんは真顔で私を見下すように一瞥すると、
スマホを取り出していじりはじめた。
「ねぇ、宮くん。」
「うるせぇな、なんだよ。」
「このこと、バラされたくないよね?
私に協力してほしいんだけど。」
「は?協力?」
宮くんは不機嫌そうにまた私を見た。