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翌朝ーー


昨日と同じく登校時間一時間前に教室に行くと、
宮くんがすでに来ていた。


「おはよう。」

「お、おはよう……」


宮くんは引きつった笑顔を浮かべて挨拶を返した。


「ねぇ、高山さん。
昨日のこと、覚えてる??」

「覚えてるけど…。」

「いや、あのときはさ、
動揺してたって言うかさ…。
君が倒れて怖かったんだ、俺も。」

「そう。
じゃあめんどくせぇ、って言ったのも
動揺してたからなのね。」

「……。」

「まぁ、王子様も大変だものね。
毎日、良い顔して。
あ、それも好きでやってるのか。」

「何言って…」

「良い子ぶって、
先生やクラスメイトに気に入られて、
それで宮くん、何がしたいの?」

「……。」

「あなた自身の価値は変わらないんじゃない?」

「はぁ……」


宮くんは固い笑顔を崩し、
いつもの爽やかな顔からは想像できないような目付きでため息をついた。