3時間程歌い、カラオケ屋を後にする。
私もそろそろ、自分にけじめをつけないといけない、そう思った。
「沙智、ごめんね
その…翼とのこと疑っちゃって」
「あー、いいんですよ
気にしないでくださいね!
それに謝らないといけないのは、私の方ですし」
「どういうこと?」
私は、沙智の口から出る言葉に耳を疑った。
「実は、亜衣さんを襲わせたの私なんです………
そういうサイトで出会った人に頼みました
でも、絶対に傷つけない約束でした
ただ怖がせるだけだって言ったのに………
本当にごめんなさい」
沙智がそんなことをしていたなんて、考えつかない。
もし翼がいなかったら、私はもっと酷い目に合っていたかもしれない。
堀田さんから話を聞いた時、沙智が私の邪魔をして翼を奪ったんじゃないかって、瞬時にそう思った。
あの時、実は沙智のことが嫌いになったの。
嫌いになれないはずだってそう思ってた。
でも今の話を聞いて、なおさら嫌い。
けして許したわけではない。
「じゃあ、今すぐ土下座して?ね?
私のこと危険な目に合わせたんだから、それくらい当然でしょ?」
少し声が張り、大きくなる。
「本当にごめんなさい」
そう言った沙智の横目で、私が土下座の体勢に入る。
「何してるんですか?止めてください」
沙智が慌てて止めに入った。
私は体勢を戻し、強気な口調で放つ。
「これで満足?」
「………亜衣さん…」
「何?」
「目の下にずっとまつげ付いてます」
「うそー!それならもっと早く言ってよ!」
緊迫な空気が一気に穏やかに変わった。
嫌いな者同士だから、うまくいくことだってある。
だから私は、沙智のことが嫌いでも一緒にいると決めた。
時には頼りになる存在でもあるから。
「ごめんなさい!真剣だったからつい、出遅れました」
「演技だって気づいた??」
「そりゃ気づきますよ!
優しい亜衣さんが、あんなこと言わないじゃないですか!」
沙智が笑いながら私を見る。
私も満悦な笑みを浮かべて、走り出した。
「ほら、行くよー」
「亜衣さーん!
待ってください」
後ろから沙智の声が聞こえる。
私は走るのを止め、ゆっくり歩き出した。
私もそろそろ、自分にけじめをつけないといけない、そう思った。
「沙智、ごめんね
その…翼とのこと疑っちゃって」
「あー、いいんですよ
気にしないでくださいね!
それに謝らないといけないのは、私の方ですし」
「どういうこと?」
私は、沙智の口から出る言葉に耳を疑った。
「実は、亜衣さんを襲わせたの私なんです………
そういうサイトで出会った人に頼みました
でも、絶対に傷つけない約束でした
ただ怖がせるだけだって言ったのに………
本当にごめんなさい」
沙智がそんなことをしていたなんて、考えつかない。
もし翼がいなかったら、私はもっと酷い目に合っていたかもしれない。
堀田さんから話を聞いた時、沙智が私の邪魔をして翼を奪ったんじゃないかって、瞬時にそう思った。
あの時、実は沙智のことが嫌いになったの。
嫌いになれないはずだってそう思ってた。
でも今の話を聞いて、なおさら嫌い。
けして許したわけではない。
「じゃあ、今すぐ土下座して?ね?
私のこと危険な目に合わせたんだから、それくらい当然でしょ?」
少し声が張り、大きくなる。
「本当にごめんなさい」
そう言った沙智の横目で、私が土下座の体勢に入る。
「何してるんですか?止めてください」
沙智が慌てて止めに入った。
私は体勢を戻し、強気な口調で放つ。
「これで満足?」
「………亜衣さん…」
「何?」
「目の下にずっとまつげ付いてます」
「うそー!それならもっと早く言ってよ!」
緊迫な空気が一気に穏やかに変わった。
嫌いな者同士だから、うまくいくことだってある。
だから私は、沙智のことが嫌いでも一緒にいると決めた。
時には頼りになる存在でもあるから。
「ごめんなさい!真剣だったからつい、出遅れました」
「演技だって気づいた??」
「そりゃ気づきますよ!
優しい亜衣さんが、あんなこと言わないじゃないですか!」
沙智が笑いながら私を見る。
私も満悦な笑みを浮かべて、走り出した。
「ほら、行くよー」
「亜衣さーん!
待ってください」
後ろから沙智の声が聞こえる。
私は走るのを止め、ゆっくり歩き出した。