そうこうしているうちに目玉焼きが出来上がり、渉と野乃は手を合わせて朝食にかぶりついた。
渉は朝はスロースターター気味のためにやや時間をかけて。野乃は学校の時間があるのでわりと急ピッチで口に詰め込み、早々に席を立つ。
洗い物をしていると、
「行ってきます!」
制服に着替えた野乃が元気いっぱいにドアベルを鳴らして登校していった。
自転車に乗って朝の風を切っていく野乃の晴れやかな横顔が、店のガラス窓越しによく映えていた。
「いってらっしゃい!」
渉も野乃に負けないように声を張る。
食器洗いはそのままに、店先まで出て野乃を見送ったついでに、ごみ袋を持ってごみステーションまでの短い距離を歩くことにした。
「ああ、もうすっかり夏だなぁ……」
見上げた空はどこまでも青く澄んでいた。その中に、ふわり、ふわりと少しの雲。前方に目を戻すと、もう野乃の背中が小さくなっていた。
どうやら学校が楽しいらしい。いや、大切な友達が待っているから、学校が楽しいのか。とにかく、野乃が元気なのが渉は一番嬉しい。きっと野乃も渉に同じことを思ってくれているだろう。
渉は朝はスロースターター気味のためにやや時間をかけて。野乃は学校の時間があるのでわりと急ピッチで口に詰め込み、早々に席を立つ。
洗い物をしていると、
「行ってきます!」
制服に着替えた野乃が元気いっぱいにドアベルを鳴らして登校していった。
自転車に乗って朝の風を切っていく野乃の晴れやかな横顔が、店のガラス窓越しによく映えていた。
「いってらっしゃい!」
渉も野乃に負けないように声を張る。
食器洗いはそのままに、店先まで出て野乃を見送ったついでに、ごみ袋を持ってごみステーションまでの短い距離を歩くことにした。
「ああ、もうすっかり夏だなぁ……」
見上げた空はどこまでも青く澄んでいた。その中に、ふわり、ふわりと少しの雲。前方に目を戻すと、もう野乃の背中が小さくなっていた。
どうやら学校が楽しいらしい。いや、大切な友達が待っているから、学校が楽しいのか。とにかく、野乃が元気なのが渉は一番嬉しい。きっと野乃も渉に同じことを思ってくれているだろう。