そして部署に戻ったその時

あたしは引き続き書類を作り始めた。

カタカタカタカタ

その時、炭谷があたしの所に来た。

「…葛城さん。」

「…わ!」

「…何ですかその反応。」

「いきなり後ろ来ないでよ!」

「ああ…もしかして耳弱いんですか?」

「なっ…」

「…さっきも新見さんの時も…弱そうでしたもんね」

「なっ…」

こいつ…さっきのを見て

「どうかした?葛城君」

「あ、いえ…。」

「普通にしてないとすぐバレますよ。

じゃあこれお願いします。」

こいつ、完全に楽しんでる…。

そして炭谷はあたしに書類を渡した後、

自分のデスクに戻った。